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過去最多2万6千人余りがエントリーした昨日のNAHAマラソン!気温が24度近くまで上がり、ランナージョガーにとっては厳しいコンディションとなりましたが、この大会に福祉施設の職員二人が挑みました!

今年のスターター女優の比嘉愛未さんが突いた万国津梁之鐘の音を合図に幕を開けた第23回NAHAマラソン。大会には県外参加者7524人を含む、過去最多23,448人が42.195キロのフルマラソンに挑みました。

すっかり年の瀬の風物詩となったNAHAマラソンには、今年も様々なコスチュームで出場する方たちが・・・。去年「飲酒運転撲滅デコトラ」で出場したこの方は今年「エコバック」で出場していました・・・。

様々な思いで出場したランナー達。この中に県の社会福祉事業団で働く職員がいました。上原剛さん(41)。うるま市にある指定介護老人福祉施設「具志川厚生園」の介護士です。ここには、およそ140人のお年寄りが生活しています。

今年4月、重症心身障害児(者)施設の「沖縄療育園」から転勤してきた上原さん。マラソンを始めたきっかけは、その沖縄療育園にあった「ジョギング同好会」との出会いでした。

上原剛さん「転勤して一人で走る機会が多くなりました。しかし今度のNAHAマラソンでまたみんなに会えると」

具志川厚生園からはもう一人、ナースの宜寿次洋子(55)さんが出場しました。45歳の時にフルマラソンに挑み、今年で10年目。NAHAマラソンは7年ぶり2回目のチャレンジです。

宜寿次洋子さん「最初にマラソンしなきゃいけないなと思ったのが、利用者の方々が一生懸命、車椅子を背を丸めてこいでいる、それを後ろから見ていますとね。先輩方に教えられる、言葉にはない何かがありましたね」

上原さん「自分自身の達成感、充実感が日々そこにあるので、それを利用者の方に還元できたらいい」

互いにマラソンにかける思いを胸に、力走を展開します!

4時間50分代を目指す上原さんは快調に飛ばし、スタートから2時間40分過ぎには30キロ地点、糸満ロータリーを通過していきます。

中間地点の制限時間。名物、人間の鎖がランナーの行く手に立ちはだかります・・・。

『おお〜父さん、悔しそう・・・。これで万事休すと思いきや!それでも突進!立ちはだかる障害を越えて後半戦へと走り出していきました〜』

この後も沿道のあったかい声援を背に、途切れることなくランナーの波は、ひたすらゴールを目指します!

上原さん「(沿道の声援は)ちょっと折れかかった心にまた気合が入るというか、元気が出てきますね」

声援を力に変えた上原さん、1時前に奥武山へ姿を見せ、3時間47分!まだまだ余力を残してゴールしました

一方、宜寿次さんはかなり苦しんでいました。30キロ過ぎから痛み出した足。それでも懸命に前へと進みました。

「負けるなる」と自分に声をかけながらゴールを目指した宜寿次さん。奥武山の競技場に返ってきました。記録は5時間06分!

この後も続々とランナーがフィニッシュゲートを潜り抜け、心地よい疲労感とともに、完走の喜びをかみしめていました。