2017年9月12日 18時41分

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

非行少年を更生し、生活態度の改善をはかるなど社会復帰に必要な指導を行うのが「少年院」です。「少年院」では犯罪を犯したり、犯罪を犯す恐れのある不良行為で家庭裁判所から送致の決定を受けた少年を収容していて、おおむね12歳から20歳までの少年たちがおよそ11か月の矯正教育を受けます。

少年院での矯正教育の現状や課題を学ぶため法律の専門家を志す学生たちが、5日間の研修を行いました。

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

学生「(少年院には)もう慣れました?」

少年「3か月くらいで慣れました」

学生「入った時の気持ちと今の気持ちとの違いは」

少年「正直、自分、変わろうと思わなくて、ただ単に1年間過ごそうっていう気持ちで入ってきて。3か月くらいたってから自分の心が変わりました」

学生「どんな感じに変わったんですか?」

少年「どれほど迷惑をかけてきたのか。それがわかるようになってから、このままではもうダメだって、そういう気持ちになってから変わりました」

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

琉大法科大学院3年生・松井香織さん「積極的に話してくださったので、時間が足りないなという感じがしました」

少年「少年院に行っても目標持って頑張っているっていうことがそいうのを社会の人にわかってほしい」

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

先週、沖縄少年院で法律の専門家を目指す琉球大学法科大学院の学生たちが研修を行いました。

沖縄少年院・松田正巳首席専門官「教育の場でもあるし、少年たちをここに入れとかないといけないというような。なかなか珍しい教育。学校にはないですね、矯正独自の。こういうところも、こういった物々しいのもあるっていうのが矯正教育ですね」

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

5日間の研修で、少年院のことや矯正教育を行う法務教官について学びます。

琉大法科大学院3年生・比嘉天万呂さん「少年とできるだけ同じ気持ちであったり、同じ視点で取り組んでいけたらいいかなと思っています」

琉大法科大学院3年生・岸武正樹さん「いろんな色眼鏡で見られる場所だと思うんですけど、私としては、先入観を持たずに5日間全てを見てみたいという気持ちです」

3か月前に結んだ協定がきっかけで今回の研修が実現しました。法科大学院が少年院と学外研修の協定を結ぶのは全国初の試みです。

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

琉球大学大学院(法務研究科長)・清水一成教授「実際に自分の学んできたことが、現場で生きるのかということを試してもらいたいと思います」

沖縄少年院・渡辺玲子院長「非行や犯罪に至った子どもたちが、ここで育ち直しというか、育ち直しているところがある。子どもたちの成長の様子を理解していただけたらいいなと思います」

非行少年を受け入れる現場を知ったうえで、送り出すことができる法律の専門家になってもらいたいと始まった今回の研修。子どもたちと一緒になって畑を耕すこともしました。

岸武さん「きついですね、これをやるというのは」

法務教官・松田さん「仕事として、弁護士になれば裁判官になればというのはあるんですけど、学生の時代にじっくりフラットに、何のしがらみもなく話せるっていうのはないだろうなって」

沖縄の少年院には、現在、およそ40人の子どもたちがいます。少年院に送致される人数は近年減少傾向にある一方、沖縄では飲酒という深刻な課題があり、少年院に入る子どもたちのほとんどが酒を飲んだ経験があるといいます。

法科大学院 未来の法曹が“矯正教育”学ぶ

沖縄少年院・渡辺玲子院長「少年非行って、その土地その土地のいろんな問題が凝縮されているというか。そういうのが弱い子どものところにあらわれるのかなっていう感じがあると思う」

子どもたちが抱える問題を改善し、社会性を身に着けるさせる矯正教育。

沖縄少年院・小波本義明さん「考え方を変えさせて行ければ、必然と行動も変わっていくんだよってところを体験させて、成功体験を与えたことに対して、よく頑張ったねってほめてあげるとさらに続けていける。好循環が生まれてくるんだろうなって思ってます」

子どもたちを指導する際、厳しさだけでなく時には親身に接することが求められる法務教官。少年院のなかでは、子どもたちの親代わりだといいます。

比嘉さん「刑務所とかの強制的な部分がイメージとしてあったんですけど、教育していくっていうのが、意外なイメージを持ちました」

研修を終えた学生たちの姿は大学に…。5日間の研修の成果を報告しました。

岸武さん「現場を見て、早いこと(司法試験に)合格して実務について、できるだけ早くかかわりたいという気持ちになりました」

比嘉さん「少年院の教育はすごく充実していると感じていて。出院後のサポートという部分を重点的に活動としてやっていきたいなという風に感じました」

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