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古謝南城市長のセクハラ問題を巡って市議会は2025年11月17日午後、不信任決議案を可決し、市長は失職しました。市の選挙管理委員会はさきほど、次の市長を決める選挙を2025年12月21日投開票で行うと発表しています。

古謝氏は自身のセクハラ問題に伴い2025年9月、市議会に不信任決議を可決され、その対抗で議会を解散。11月9日の出直しの市議選挙では定数20人のうち、不信任を支持する議員18人が当選しました。

2025年11月17日に市議選後の初めての議会が開かれ、不信任決議が再度可決される見通しとなったことから、古謝市長は11月16日當眞副市長に辞職届を提出。市議会の不信任による失職の回避を狙ったとみられます。

議会側は11月17日、市側から辞職届の提出を受けて対応を協議。市長の不信任決議案を優先して審議する方針を決め、午後の会議で安谷屋議長を除く不信任支持派の議員17人が連名で決議を提出しました。

決議案に賛成の大城志保議員は「南城市民の模範となるべき市長自身が、子どもたちに道理から外れた教育上も決して望ましくない行動を取り続けることはあってはならず、一刻も早く市長の立場を退いていただかなければなりません」と述べました。

そして11月17日午後3時10分ごろ、不信任決議案は賛成多数で可決され古謝市長は失職しました。

議場に入りきれなかった市民は、モニターごしに議会の様子を見守っていました。傍聴に来た人は「やっとという思いです。もう良かったと思ってます。被害者の救済、被害者の救済ぜひ進めてほしいと思います」と述べました。

別の傍聴に来た人は「子どもたちに恥じないような南城市さ、正しいのがちゃんとまっすぐ通るような、そういう南城市であってほしい。議員さんに頑張ってほしい」と話しました。

また、2025年11月17日の議会ではセクハラ被害者救済を求める決議も賛成多数で可決しています。

古謝前市長の失職を受けて、南城市選挙管理委員会は午後4時ごろから選挙日程を協議。先ほど、2025年12月14日告示、12月21日投開票で行うと発表しました。当の古謝前市長は市役所には現れず議会も欠席。2025年11月19日に会見を開いて見解を表明するとしています。

南城市議会 古謝市長の不信任可決/市長は失職/出直し選挙は12月21日投開票

キャスター「ここからは取材している、濱元記者と伝えていきます。濱元さん、古謝氏はきょうの臨時議会の前に突然の辞職届を提出しました。こうした動きについて、どのように見えたのでしょうか?」

濱元記者「はい、古謝氏の辞職届の提出は議会も想定していない事態で、急きょ臨時会の内容を変更するなどあわただしい様子がみられました。古謝氏は、これまでに『辞めるとセクハラ疑惑を認めることになる』と辞職はしない考えを示していましたが、今回、不信任決議を前に自ら退くことで不信任を回避しようというようにも見えました。ある市議によりますと『辞職届には辞める旨』が書いてあるのみで決断の理由などはなかったということです。きょうの議会に欠席届を出して、姿を現しませんでした。

キャスター「議会は古謝氏の辞職届を審議せず、不信任決議案を採決しました。何故、そのような対応になったのでしょうか?」

濱元記者「今回の不信任決議は、前回のものよりも踏み込んだ内容になっていて、決議文のなかで市長のセクハラ疑惑と、被害者への誹謗中傷という二次被害に言及するものでした。選挙を経た議会が、セクハラの問題をより重くとらえるようになったことが伺えます」

キャスター「混乱が続く南城市政ですが、今後、どうなるのでしょうか?」

濱元記者「市の選挙管理委員会が開かれ12月14日告示・21日投開票という選挙の日程が出ました。古謝氏が出馬するかどうかを明らかにしていませんが、失職による出直し選挙なので、任期は4年なります」

キャスター「今回の臨時議会では、被害者への救済に取り組むための決議も可決されました。一刻も早く、救済が始まることが望まれるところです。ここまで、濱元記者でした」