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最大3倍を超える「一票の格差」を是正しないまま実施した2025年7月の参議院選挙は、憲法違反で無効だと訴えた裁判で、2025年11月12日に裁判所は、「違憲状態」と判断した上で請求を棄却しました。

2025年7月に実施した参院選で、議員1人あたりの有権者数が、最も少ない福井選挙区と最も多い神奈川選挙区との差が、3.1倍、沖縄選挙区でも1.891倍となり、“投票価値の平等に反し憲法違反”だとして、2つの弁護士グループが、全国14の高裁や高裁支部に選挙の無効を訴えているものです。

2025年11月12日の裁判で、福岡高裁那覇支部の菊地浩明裁判長は「投票価値の著しい不均衡が生じている」と指摘し、一票の格差を「違憲状態」だと判断したうえで選挙無効の訴えを退けました。

判決後、代理人が会見を開き今回の判決は「重要な判決」と評価したうえで「今後も憲法違反の判断を求めていく」とコメントしています。一連の裁判では、今回を含めて13件の判決が出され、「違憲状態」が8件、「合憲」が5件と判断が分かれています。