経済に関するニュースをお伝えするビジネスキャッチーです。暑い日が続いています、この暑さを毎日のかりゆしウェアでなんとか乗り切っている方も多いと思います。きょうは今や夏にすっかり定着したかりゆしウェアについてお伝えしていきます。
かりゆしウェアの製造枚数は約30年前の1997年は約4万4千枚でしたが、2014年は約49万枚と過去最高に。コロナ禍で一時的に落ち込んだものの観光需要の回復とともに再び増加していて去年は34万7千枚が製造されています。この時季には欠かせない南国ならではの服、その最前線を取材しました。
今や夏の沖縄で当たり前の服装となったかりゆしウェア。最近は性別や年代を問わず身近な存在ですよね。かりゆしウェアが普及するまでの背景にはこれまでにいくつかの転機がありました。
沖縄の暑い夏を快適に過ごし観光PRにもつなげていこうと誕生した「沖縄シャツ」ハイビスカスやデイゴ・琉球絣(かすり)など沖縄らしいデザインが特徴でした。
県衣類縫製品工業組合の美濃えり子事務局長は、時代と共に柄やデザインの流行も変化しているといいます。
県衣類縫製品工業組合 美濃えり子さん「従来は総柄で開襟のシャツが多かったが最近はオフィス需要が高くなったため、無地のベースに伝統工芸品を一部飾ったものや」「シンプルなものが増えています」
2000年には名称には方言でめでたい・縁起がよいという意味を込めた「かりゆしウェア」に統一されました。また、同じ年に行われた九州・沖縄サミットをきっかけに全国で知られるようになります。
そしてもう一つの転機が2005年に始まった「クールビス」です。環境省が冷房の設定温度の目安を28度にし軽装で働くことを呼びかけたことで沖縄では「かりゆしウェア」が定着。スーツに代わる夏の仕事着として企業や自治体へと広がり需要を押し上げていきます。
クールビスの追い風を受け製造枚数はさらに増加。2014年には約49万3千枚と過去最高を記録しました。元々は涼しさを求めて誕生したかりゆしウェアですが、今は県産素材へのこだわりや環境にも配慮する工夫など新たな価値を備えた「沖縄ブランド」に進化しているのです。
浦添市港川にある「シマデニム ワークス」こちらのお店では県産のサトウキビの搾りかす「バガス」を活用しサスティナブルな製品を開発販売しています。
SHIMA DENIM WORKS「(製糖工場で)使い切れなくて余ってしまっているバガスを一度粉砕して、その粉砕したものを麻と合わせて紙をすいていって、その紙になったものを細く裂いて、それをよりをかけて糸にして綿と折り合わせて生地にするという工程でアップサイクルしている」「一番最初は、ジーンズから始めて、かりゆしウェアも初期から制作」「軽さだったりとか沖縄の非常に蒸し暑い気候でも一年中履くことができるくらい、ゴワゴワしなかったり」「かりゆしウェアも同様に、軽さだったり、サラッとした肌触りはメリットになっている」
県産素材を使うことで農業や鉱業・漁業などの地域産業にも利益をもたらし、ともに発展する形を模索しているんですね。さらに機能性も進化を続けています。ノーアイロンで手軽に着ることができるよう、シワになりにくい素材に加工。
県衣類縫製品工業組合 美濃えり子さん「最近の新しい加工としては、涼感加工や需要の高いノーアイロンの商品が増えている」
毎日着るものだからこそアイロンの手間が省けるのはうれしいですよね。他にも。
県衣類縫製品工業組合 美濃えり子さん「こちらはポリエステル100%の商品のスポーツかりゆし、非常に通気性がよく、乾きが早いというのが特徴」
より涼しく過ごせる工夫や若い世代・女性をターゲットにしたデザインも。
県衣類縫製品工業組合 美濃えり子さん「女性向けのワンピースも年々増えています。リゾート需要であったり、オフィスでは上から軽く羽織るとクーラーの温度が調整できます」
SHIMA DENIM WORKS「かりゆしウェアは沖縄の文化だと思うので、かりゆしウェアの素材にも沖縄らしさというものが加わることで、より一層沖縄を身にまとうみたいな、そういった体験を価値として伝えていけたらいい」
夏を彩る沖縄での一枚。その裏側には観光振興や環境への配慮、地域産業を未来につなぐ挑戦がありました。暑さを快適に過ごすための服から沖縄経済を支える「産業」へ!かりゆしウェアの進化が続いています。
まだまだ暑さが続く沖縄。地域経済を支える役割はこれからも大きくなりそうですね。
當山美月記者「そうですね。年々需要も増え続け、ビジネスシーンや冠婚葬祭でかりゆしウェアを身につける姿も多く目にするようになりました」
VTRにもあったように、アップサイクルで有効活用するという取り組みもあるんですね。
當山美月記者「きょうはバガスを使った糸をスタジオにお持ちしました、この糸でジーンズやかりゆしウェアを作っているということです」「ちなみに島デニムワークスでは、かりゆしウェアのほかに、タンブラーも製造・販売しています。こちらはバガスが55%含まれているそうです」
