山城アナウンサー「夏休みも終盤、昆虫採集や生き物探しを楽しんでいる子どもたちも多いですよね」
玉城アナウンサー「突然ですが山城さん、この写真、実は私の幼少期のものなんですが…私も、子どものころから生き物が大好きでいつかこの目で見てみたいとずっと憧れてきた“昆虫”がいるんです。その生き物が生息する与那国島です、探索してきました」
那覇から南西へおよそ500キロ行った先に日本最西端の島があります。与那国島。豊かな自然が息づくこの島には、ある特別な生き物がいます。
それが世界最大級の大きさを誇る蛾(が)として知られる“ヨナグニサン”羽を広げると、25センチを超えることも。国内では、与那国島・石垣島・西表島にのみ生息し、与那国では“模様のある蝶”という意味の“アヤミハビル”と呼ばれています。
とはいえ、広い島のどこを探せば成虫に出会えるのか。まずは、島の人たちに聞き込みです。
Q 見たことある? 子どもたち「ある ヨナグニサン!」女の子「夜になったらいるよ 山の方に行ったら」
男性「僕が見かけるのはここの道です。」Q 何時くらいが多いか「午後9時~深夜0時ぐらいまで。」
与那国町上地常夫町長「あ~ヨナグニサンね」
上地町長にも聞いてみると
与那国町 上地常夫町長「夜 ドライブしてると 車のライトに近寄ったりしてくるので」
島民にとって馴染み深いヨナグニサン。ただ、かつては標本を目的とした乱獲などで生息数が危機的な状況にまで減少したことがあります。
県や町などが連携し、ヨナグニサンを増やすための取り組みや保護が続けられ、その数は回復してきました。1985年には、県の天然記念物にも指定されています。
与那国町 上地常夫町長「島の南側の方が(森林が多く)生息地が大きいので、そこの道を走った方がいいのかとは思う」
1日目 午後9時
玉城アナウンサー「時刻は午後9時を回りました。ヨナグニサンを探しに行きたいと思います。」
集めた情報を頼りに、いよいよ夜の探索です。一緒に探してくれるのは、ヨナグニサンなど島の生き物に詳しい、杉本さんと松本さん。
二人は、ヨナグニサンを中心とした様々な生き物を紹介する施設・アヤミハビル館で日々、島の魅力を発信しています。
アヤミハビル館・杉本美華さん「ヨナグニサンは春と夏と秋、年に3回、蛾になって出てくるが、夏のピークがちょっともう前に一段落来ているのかもっていう感じ。でも、(可能性は)ゼロじゃないと思う」
ライトを頼りに、夜の山道へ。
アヤミハビル館・杉本美華さん「茂みに行ってください。」
与那国町長育委員会 松本龍さん「びっくりした。カメムシがめちゃくちゃついてたから」
アヤミハビル館・杉本美華さん「これはすごいね~」
玉城アナウンサー「木の至るところに、葉っぱにべっとりついてますね。」
夜の与那国は、生き物との出会いの連続です。
玉城アナウンサー「いろんな生き物たちがいるんですね」
アヤミハビル館・杉本美華さん「与那国島は 植物の種類がいろんな感じでたくさんある(島に)住む生き物たちも、それだけいろんな住む場所がある。単調じゃないとということで生物多様性が豊かだと思う」
しかし、手がかりはあるものの、自然の中で生きるヨナグニサンはなかなか姿を現さず。残念ながら、タイムアップ!翌日の夜、もう一度挑戦することになりました。
ところが次の日、杉本さんから連絡が状況を一変させます。
アヤミハビル館・杉本美華さん「あのですね、ヨナグニサンの成虫を見つけたんですよ」
玉城アナウンサー「え、本当ですか」
アヤミハビル館・杉本美華さん「はい、見つけました。今からよかったら 現場を案内しますので」
急いで教えてもらった現場へ!成虫が見つかったのは、島の人が所有する畑にあるアカギの木。以前からヨナグニサンの幼虫や卵が確認されていて、杉本さんが様子を見てもらうようお願いしたところ、なんと偶然、発見したというのです!
アヤミハビル館・杉本美華さん「多分カップリング 交尾していると思う」
玉城アナウンサー「楽しみ。ドキドキしてきました」
体力を消耗してしまうので、昼間は同じ場所でじっとしていることが多いといいますが果たして。
アヤミハビル館・杉本美華さん「分かります? きれいなオスとメスですね」
そこにいたのは羽化したばかりと見られるオスとメスの2頭。
玉城アナウンサー「大きいし 奇麗だし 体も丸々としていますね」
アヤミハビル館・杉本美華さん「幼虫の時にたくさん餌を食べて、蛾になったらすぐ交尾、産卵ができるような状態で羽化してくる」
玉城アナウンサー「本当に前翅、前の部分がヘビ。この透けて見える部分も見てみたかった、本当に透けている!」
アヤミハビル館・杉本美華さん「透明な部分には鱗粉がなくて、野外の 外の色を翅(はね)の中に映し出すとかね。 カモフラージュ的な役割があるのではと研究者などから言われている」
成虫の寿命は、わずか1週間前後。その短い時間の中で、次の世代へ命をつなぎます。
アヤミハビル館・杉本美華さん「ヨナグニサンは守っていかないとだめだと地元の方は知っているので、増えたからいいじゃなくて、ずっと未来永劫ずっと(ヨナグニサンが)いるのが当たり前」「いつでもヨナグニサンがここに来たら見れるような環境づくりを含めてやっていきたい」
玉城アナウンサー&アヤミハビル館・杉本美華さん「ヨナグニサン、見つけましたー!やったー!」
玉城アナウンサー「実際に、目の前にした時は、本当に感動しました。今回『ヨナグニサンに会いたい』という思いで始めた取材でしたが、一つの生き物を追いかけていくと、与那国の自然の豊かさや、それを守る島の人たちの存在まで見えてきました。念願のヨナグニサンに私が出会えたことも、島の皆さんが長い間、守り、つないできた歴史があってこそだと感じました」
玉城アナウンサー「そして今回、取材に協力していただいた、アヤミハビル館。ヨナグニサンの生態や、与那国島に暮らす様々な生き物について知ることができる施設です。私が取材した時には、大きく育ったヨナグニサンの幼虫やさなぎも見せていただきました。また、条件が合えば、生きた成虫に出会えることもあるということです」
玉城アナウンサー「ご覧のようにヨナグニサン変身グッズもあります。改めて与那国を訪れた際には、ぜひ訪ねてみてください!以上、特集でした」
