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「沖縄に海兵隊必要ない」元大統領補佐官が県内視察

アメリカ軍機のトラブルが相次ぐ中、かつてレーガン政権で特別補佐官を務めたアメリカのシンクタンクの研究員が8日から県内を視察しています。アメリカの外交政策の専門家の目に今の一連の基地問題はどう映っているのでしょうか。

8日、糸満市の平和の礎を訪れたのは、アメリカの大手保守系シンクタンクの上席研究員ダグ・バンドウさん。バンドウさんはロナルド・レーガン政権時代にレーガン大統領の特別補佐官を務めた外交政策、特に東アジア政策の専門家です。

バンドウさんは「これだけ多くの人が亡くなったというのを見ると心に訴えるものがあります。悲惨な戦いでしたね」と話しました。

バンドウさんはかつて大田昌秀知事に招聘されて以来、今回およそ20年ぶりに沖縄を訪れ、8日から9日にかけ、普天間基地や辺野古の新基地建設予定地を視察。相次ぐ事故で、アメリカ軍に対する県民の反発が高まっている現状を目の当たりにしました。

バンドウさんは「(県民の反発について)それは当然でしょう。こんなに事故が起きていて、これだけ住民地域に近いわけですから。わたしは海兵隊が日本の防衛のために役立っているとは思いませんし、この地域に必要だとも思っていません。ですから他の地域に送ったほうがいいと思います。沖縄が日本政府に(海兵隊の撤退)を粘り強く要求していくということは大切です。また日本政府も沖縄の人を公平に扱うべきだと思います。そうすれば、(海兵隊の撤退)は起こりえることだと思います」と話しました。

また、バンドウさんは相次ぐアメリカ軍ヘリのトラブルについては「特に沖縄の大きな問題は、基地と住宅地域が密集していることです。これは沖縄だけの問題ではなく、日本政府にとっての問題でもあり、全ての日本人にとっての問題です」と述べました。

バンドウさんは10日、帰国を前に那覇市内でトランプ政権と沖縄について講演することになっています。