特集です。多くの観光客でにぎわう8月は県が定めた「観光月間」です。国内有数の観光地・宮古島で地域の暮らしと観光をどう両立させていくのか?島で進む取り組みを取材しました。
観光客(神奈川から)「海の中がすごい透き通ってて、砂浜もきれいだし、すごくいいなって思いました。」
観光客(神奈川から)「宮古ブルーの海を見られて感激です」
観光客(兵庫県から)「何回でも来たいですね」
青く澄んだ海に、真っ白な砂浜。世界を魅了する宮古島の景色です。宮古観光が大きな転機を迎えたのは2015年のこと。

宮古島と伊良部島を結ぶ「伊良部大橋」が開通。それまで船を使って行き来していた伊良部島に車で渡れるようになったのです。これをきっかけに一気に高まった宮古島の知名度。
さらにクルーズ船の寄港なども重なり、観光客は年々増加。コロナ禍に一時落ち込んだものの、2025年度の入域観光客数は、126万人を超え、過去最多に。これは宮古島市の人口の約23倍にあたります。

玉城真由佳アナウンサー「観光需要が高まる宮古島。ただ、その一方で今、観光のあり方が問われています」
観光客にとっては数日を過ごす「旅先」でも、島民にとっては毎日の「暮らしの場」交通渋滞、ごみ、水問題、家賃の高騰など、訪れる人が増えた影響は、地域の日常に及んでいます。

宮古島観光協会 平山茂治 専務理事「オーバーツーリズムというんですかね、(観光客が)市民の動線に入ってくるというのに、少しネガティブなイメージが出てしまった」
人々の暮らしを守りながらどう観光を続けていくのか。そこで今、宮古島で進められているのが“サスティナブルツーリズム”自然環境だけでなく、地域の文化や住民に配慮した「持続可能な観光地を目指す」ものです。

2022年に発足した宮古島サスティナブルツーリズム連絡会。観光協会や行政、警察、海上保安部などが参加し島全体で共通するガイドラインづくりを進めてきました。
宮古島観光協会 平山茂治 専務理事「海の安全とか地域への配慮とか、自然環境を守るとか、その3つの柱でガイドラインは構成されている」

その中でも先行してきたのが「海の安全」です。
マリンレジャーでは、安全管理や環境への配慮など、一定の基準を満たした事業者を認証する仕組みになっています。
宮古島観光協会 平山茂治 専務理事「事業者が、観光客をしっかりと安全な形でガイドしていくというところですね。海の事故は、すぐに重大事故につながるので、こういった認証されている先をぜひ選んで使ってもらいたい」

そして今、ガイドラインのもう一つの柱「地域への配慮」を陸の観光でも進めようとしています。
まち歩きガイドの中村良三さんが案内してくれたのは平良(ひらら)の市街地にある「漲水御嶽」今も昔も島の人たちが祈りを捧げ、大切にしてきた場所です。
宮古島ひとときさんぽ 中村良三さん「(ガイドでは)島の人が嫌がることとか島の人が『やっちゃいけない』と思うことは観光客の方にも『これはダメです』ということをはっきり伝える。観光と、島の住民の方々のいい関係を作っていきたい」
集落や生活道路、島の人たちが大事にする場所など陸の観光は人々の生活のすぐそばにあります。中村さんは“ガイドは住民と観光客をつなぐ橋渡し役”だと考えています。

宮古島ひとときさんぽ 中村良三さん「決して島を悪くしようと思って来る人は、ほとんどいないはず。ガイドブックだとか見ただけでは分からない。見えない魅力、あるいは見えないルール。これをやっぱりしっかり観光客に伝えるということが、島の人も観光客も、島で引き継がれてきたものを大切に一緒に守っていくという気持ちにつながっていくと思う」
暮らしと観光を両立させようと、連絡会では地域の歴史や文化、ルールを理解した観光ガイドを育成し、認証する制度の導入を検討しています。
宮古島観光協会 平山茂治 専務理事「観光というのは一つの大きな経済を回す総合産業。市民もそれでいろんな恩恵を受けるし、本当に様々な業種が絡んでいる」「地域、観光、上手にお互いが共存していけるようなウィンウィンになれる形を作っていくことが大きな課題だと思う」

市民生活と観光とどう共存させていくのか。新たな仕組みづくりが、宮古島で進んでいます。
山城アナウンサー「観光客にルールを求めるだけではなく、地域が大切にしているものをきちんと伝えるための人材育成や仕組みづくりが大切ですね」
玉城アナウンサー「そうですね。これは宮古島だけではなく、沖縄全体で考えていく必要がある課題だと思います」
県も去年11月、都道府県では全国で初となる“沖縄サステナブルツーリズム宣言”を発表。「観光と県民生活の調和」を重要な柱のひとつに掲げ旅行者だけではなく観光事業者や県民も関わりながら〝地域にとってもプラスになる観光〟を目指しています。
観光は沖縄を支える大切な産業でもありますから8月は私たち一人一人がこれからの沖縄観光について考える月にしたいですね。







































