琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄(みなと・かずお)さんです。
湊 和雄さん「宜しくお願いします」
今回のテーマは「カラスの行水」です!
湊 和雄さん「前回は、ヤンバルクイナの水浴びを紹介しました。今週はカラスです。沖縄本島では、かつて北部の森にわずかな数が生息するだけでしたが、現在では中南部でも普通に見られるように激増しています。主役として取り上げるのは今回が初めてです」
初のカラス!さっそくVTR見てみましょう!

湊 和雄さん「正確にはリュウキュウハシブトガラスと言います。とても知能の高い動物と言われています。これはモクマオウの実を食べているところですが、食べきれない実を窪みに隠しています。これを専門的には「貯食行動」と呼びます。一部の哺乳類と鳥類でしか知られていないものです」
湊 和雄さん「マングローブ林で何か餌を見つけたようです」
水も飲んでいますね!

湊 和雄さん「ところが、そこにもう1羽舞い降りてきて、そのカラスに咥えていた餌を与えました。どうやら親子のようです。全く親と変わらぬサイズで、雛と呼ぶには抵抗を覚えます。カラスは巣立った後も、かなりの期間子育てをすることも知られています」
湊 和雄さん「リュウキュウハシブトガラスは雑食性で、植物も食べます。アダンの熟した実を脚と嘴で崩しながら器用に食べていますね。アダンの実には毒が含まれると言われますが、実と芯の間に熟すとジャム状の部分があり、そこだけを選んで食べているように見えます」

湊 和雄さん「しかし、ここでも近くに雛がいて、途中から雛に与えることがメインになってしまいましたね。親自身と変わらぬサイズの雛に餌を与えるのは、如何に子育てが大変かを物語っているかのようです」
湊 和雄さん「このあと、さらに大変そうなシーンに出遭いました。今回は親1羽に対して雛2羽で餌をねだっています」
もう執拗な餌の催促ですね!?
湊 和雄さん「ところが、この後大変な展開になりました。親の堪忍袋が切れたのか、突然脚で雛を踏みつけ、蹴飛ばしたりしています。雛も寝転んで耐えるだけです。幼鳥虐待なのか教育なのか」

湊 和雄さん「さて、ここからが今回のタイトルの『カラスの行水』です。諺で入浴時間の短いことの例えですね。このシーンを見ているとなるほど!と思います。ちょっとだけ頭というかほとんど嘴だけを水に付け水飛沫を上げます」
湊 和雄さん「同時に翼でも水飛沫を上げることもありますが、翼の先端が水に触れている程度です。前回のヤンバルクイナの水浴びと比べると大違いです。前回のヤンバルクイナの水浴び10秒でした」

湊 和雄さん「水浴びをしていたリュウキュウハシブトガラスの近くでヤンバルクイナが鳴きました。手抜きの水浴びを笑われたとでも思ったのでしょうか、飛び立っていきました」
湊 和雄さん「冒頭で触れたようにかつて(30年くらい以前)は、リュウキュウハシブトガラスは北部の森だけでわずかに見られるだけの存在でした。ヤンバルクイナより少なかったかもしれません。増えた原因には諸説ありますが、これも前述のようにとても賢いので、他の生物に与える影響も小さくありません。農作物への被害、他の野生動物への影響など。ヤンバルクイナ、ノグチゲラが襲われたのも目撃しています。今後が気になります」
確かに今後、気になります。見守ってゆきたいですね。
湊さん今回も貴重な映像ありがとうございました!以上、リュウキュウの自然でした。







































