談合工事に揺れるマンションの大規模修繕工事について、初の有識者検討会が現在開催されています。住民が積み立てたお金でどう工事を行うのか、そこに潜む危険性が明らかになりました。
■マンション修繕“談合”うけ検討会
集合住宅の管理組合 草刈徹理事長
「今回、大規模修繕ですから全体が修繕の対象となります」
千葉県にある集合住宅。早ければ来年度には大規模修繕工事が予定されています。
工事の見込み額はおよそ8億円。その費用を支えるのは、住民たちが毎月1万円ほど積み立ててきた大切なお金です。しかし…。
集合住宅の住人
「もしかしたら手抜き工事されてるのでは、そういうことがあったら嫌だなと」
住民に広がる不安。その背景にあるのは、先月明らかになった関東地方のマンション大規模修繕工事を巡る「談合問題」です。
談合が行われると工事費が余計にかかるなど、住民にとって悪い影響が出る可能性があります。
国交省は19日午後、マンション大規模修繕工事の発注が適正に行われるように有識者による検討会を開きました。
国土交通省 住宅局 佐々木俊一局長
「発注者である管理組合の信頼を裏切り、利益を害する談合はあってはならない。管理組合が安心して大規模修繕工事を発注できる環境整備を進めていくこと、これが極めて重要である」
検討会が開かれるきっかけとなったのは、先月のこと。
公正取引委員会 大澤一之第四審査長
「いわゆる談合行為が行われていた。決して許されるものではない」
公正取引委員会は、設計コンサルタントや工事会社など42社の独占禁止法違反を認定しました。
談合の構図はこうです。マンションの管理組合から委託された「設計コンサルタント」。本来、公正な業者選びを支援するはずですが、工事業者と結託。受注する会社や見積価格を事前に調整していたのです。
さらに、受注した工事業者から金銭を受け取っていたことも分かりました。談合により、価格競争が妨げられていた可能性があるのです。
問題の発覚後、検討会の委員が所属する「マンション管理センター」には、相談が相次いでいるといいます。
検討会メンバー マンション管理センター
小滝晃理事長
「今のやり方で進めて大丈夫なんだろうかという相談にまで広がっている。業者さんを信用していいのか悩ましいという不安に直面している管理組合が多いのではないか」
集合住宅の管理組合 草刈徹理事長
「下地をすべて剥がして、下地から処置して塗りなおす」
■予算8億円“来年度工事”の組合は
先ほどの千葉県の集合住宅には、27棟に768世帯が暮らしています。外壁の塗装や給水塔など、およそ8億円かけて修繕する工事。業者選びの見直しも検討しているといいます。
集合住宅の管理組合 草刈徹理事長
「新たにこうした(談合)問題が背景にあるので、実績のある工事業者に随意契約して交渉するか」
これまでこの集合住宅では、設計コンサルタントの支援を受けて工事業者を公募する方法を取ってきました。
ところが今回の談合問題を受け、工事業者の選定をコンサルタント任せにせず、管理組合が自ら実績のある会社を選び、直接交渉する案も出ているといいます。
集合住宅の管理組合 草刈徹理事長
「当然、我々お金を預かっていますから。(住民に対して)説明責任はありますので、ちゃんとしておかないと」
■修繕積立金を守るポイントは
では、不正を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
マンション管理センター 小滝晃理事長
「管理組合=“普通の居住者の方の集まり”。そこから危険が芽生える」
自分たちの積み立てたお金に迫っている危険性とは…。住民である私たちでもチェックできるポイントがありました。
こうした不正を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。
マンション管理センター 小滝晃理事長
「管理組合は普通の居住者の集まりなので、専門的なノウハウはあまり持ち合わせていないのが通例。プロに任せきりになっているケースが多いのではないかと。そこから危険が芽生える」
検討会の委員を務める小滝理事長が挙げたのは、大切な修繕積立金を守るための「3つの対策」です。
工事の見積もりをチェックしてもらえる無料の相談窓口の活用。マンション管理士や建築士など、第三者の専門家に相談すること。
さらに、談合が発覚した場合の違約金をあらかじめ契約に盛り込む方法もあります。
マンション管理センター 小滝晃理事長
「プロに任せきりということではなく、“主体性を持って取り組もう”と思ってもらうことが出発点だなと」







































