誰もがいずれ直面する可能性がある「介護」についてです。まず何から始めればいいのでしょうか。街の疑問に専門家が答えます。
■何から始める?どこに相談?
70歳の女性は千葉県の自宅から母親が暮らす東京・府中市まで、介護のために通い続けたといいます。
70歳の女性
「東京まで高速で往復1000回しました。(片道)2時間。帰りは夜中になっていた。日曜日や平日に2日ほど。ただ、会いに行けるという楽しみもあった」
いまは亡き母と会える楽しみ。その一方で、厳しい介護の現実もありました。
70代の女性
「(Q.介護が必要になったのは?)母です。急でした。普通に生活していて、私が留守の時に脳梗塞(こうそく)になった。信じられませんでした」
このように介護は突然、始まるケースが少なくないと斉藤教授はいいます。
立命館大学 斎藤真緒教授
「親の介護の場合は早ければ50代、場合によっては40代から始まることもあります。例えば、がんや突然、倒れて医療に掛かって体調が悪くなって発見されるケースだと、明確なタイミングが家族の側も分かりますが認知症の場合、徐々に進行しますので家族も気付きにくいとか、見過ごしがち」
介護が始まると、家族の生活は大きく変わります。
30代の女性
「まだ(両親は)元気だから(介護を)身近に感じたことがない。(介護を)急に考えると色々、焦る。準備しておかないと。まず最初にどこに相談したらいいの?」
急に介護が始まったら何から始めればいいのでしょうか。
立命館大学 斎藤真緒教授
「地域包括支援センターの窓口に相談するのが第一歩」
地域包括支援センターは全国に7000カ所以上ある介護の相談窓口です。
必要な介護のレベルを認定するための申請や社会福祉士や保健師、ケアマネジャーら専門家がデイサービスや介護施設などの必要な支援を紹介してくれます。相談は無料です。
60代の女性
「子どもが1人しかいないので、男の子だから、息子の妻に世話になるのはいかがなものかと思うので施設に入る選択肢しかない」
介護が必要になった場合、支えになるのが介護保険です。
介護施設などの利用や福祉用具の貸し出し、自宅に手すりなどを付ける改装費用も補助の対象になります。
60代の女性
「(介護で)子どもの人生も変わる。だから施設がいいのかな。そのためには、お金。やっぱり厳しい。年金もさほどもらっていない」
■“施設の利用”かかるお金は?
では、毎月どれくらいお金がかかるのでしょうか。
立命館大学 斎藤真緒教授
「要介護度3は週2回、デイサービスに行って週3回、訪問介護を受けて、それ以外にも福祉用具を借りたり月2回は泊まってもらって、ご家族がしっかり睡眠をとってもらえるようなサービスを使うと大体2、3万円と言われています。それ以外の日常的に発生するお金も4、5万円くらいは毎月、在宅介護の場合は必要になる。施設に入るともっとお金はかかってきますので、10万円を超えるケースなども多くなってくると思う」
■“老老介護”どこに注意?
72歳の男性は99歳の母親の認知症をきっかけに夫婦で介護を続けています。
母親(99)が認知症の男性
「母親は認知症、物忘れがひどくなってきても母親で『昔はしっかりしてたじゃない!』と」
妻
「とんちんかんなことを答えられると、もうこっちもしゃべるの面倒くさくなる」
母親(99)が認知症の男性
「つい普段の生活の中でイライラするのを反省しないといけないなと思っているが…それがなかなか…時々出ちゃうので。自分の反省プラス何か良い教えでもあったら」
専門家は家族だけで抱え込まないことが大切だと話します。
立命館大学 斎藤真緒教授
「介護が長引いてしまうと4人に1人が介護うつを発症するというデータもありますし、虐待・殺人などの非常に悲しい事件も家族だけで抱えてしまうとお互いによくない状況が生まれがち」
そうならないために介護を“する”側もリフレッシュできる環境作りが大切です。
立命館大学 斎藤真緒教授
「積極的にサービスや第三者の方々の助けを借りながら一人で抱えこまない。風通しがいい介護をすることがとても大事」







































