日本屈指のアイアンマンレース、第40回宮古島トライアスロンがきのう行われました。大会には33年間の集大成としてラストレースに臨む選手とそれを支える人たちの姿がありました。
今年、40回の節目を迎えた「宮古島トライアスロン」水泳3キロ・自転車123キロ・フルマラソンの3種目を連続して行う総距離168.195キロ。トライアスロンは人の限界に挑む持久力と総合力が求められるまさに「鉄人レース」です。
そんな鉄人たちが集まる場所があります。民宿・津嘉山荘です。

民宿津嘉山荘 津嘉山健さん「みんな『ただいま』と言って帰ってくる」「(選手たちにとって)帰る家が津嘉山荘にある」
名物女将・津嘉山千代さん(82)が32年前に始めた民宿で、これまでオリンピック選手をはじめ、国内外多くのトライアスロン選手を支えてきました。
民宿津嘉山荘 津嘉山千代さん「息子夫婦につないだ」「後継者ができた」
あれから12年、変わらず元気な千代さんですが、今は息子の健さん、優子さん夫婦が後を継いでいます。
津嘉山荘にある「鉄人の帰る家」と刻まれた石。25年前、ここを利用する選手たちが感謝を伝えようと宿に贈ったものです。当時の選手のひとり、長谷川順三さんは28年前から大会の時はこの宿で過ごしてきました。

長谷川順三さん「津嘉山荘にも長くお世話になった」「お母ちゃん(千代さん)も大好き」「朝はアスリートご飯」「お母ちゃんおかわりと言ったら」「てんこ盛りこれでもかというくらい」「出してくれて」「それをみんなで食べてレースに行く感じだった」
13回目の出場となる長谷川さんは65歳。大会の規定により今回が最後のレースです。
千代さん「なかなか13回も出られるもんじゃないよ」長谷川さん「お母ちゃんのおいしい料理のおかげ」千代さん「うれしい」
Q.長谷川さんが初めて来た日覚えてる? 千代さん「覚えてる若き頃」「特別目立っていた明るいから」「リーダー格」「あすは応援しましょうね」「一番にならなくてもいいよ」

Q.長谷川さんのラストレースについて 津嘉山健さん「けがなくゴールしてほしいそれだけかな」
長谷川順三さん「たくさんの人にありがとうと言ってゴールしたい」
迎えた大会当日の朝はあいにくの雨、小雨が降る中、津嘉山さん夫婦に見送られながら競技会場に向かいます。
>津嘉山健さん「いってらっしゃい!」

号砲、長谷川さんにとって最後のレースがスタート!国内外総勢1369人が出場するレース、まずは宮古の海を3キロ泳ぎます。その後、自転車を123キロ漕ぎ、最後に42.195キロを走る過酷なレースです。
この日の海は潮の流れが早いコンディションでしたが、長谷川さんは予定通りのペースで泳ぎ切ると、早速、自転車にまたがります。ここからロードレースがスタート。目の前に立ちはだかるアップダウンの激しいコースを颯爽と駆け抜けていきます。
長谷川順三さん「アップダウン多いですからね」「(ペースを)あまり上げない」「ランニングに汗を残すことに徹した」

スタートから5時間32分。123キロのロードレースを終えると、ここから42.195キロのランへ、長谷川さんにはいつもの笑顔が!
長谷川順三さん「足が動かなくなってでも帰ってきますから!」
背中には自分で書いた「65歳卒業ありがとう」の文字。これまで支えてくれた人たちに感謝の走りをしようと足を進めます。
しかし、スイムとバイクを終え、体力は消耗、さらに気温も上がりレースはより過酷に。本当の戦いがここから幕を開けます。

長谷川順三さん「足が重たい」「腕で引っ張って足を上げている感じ」「今から距離が長いんで、ぼちぼち行きますよ」
スタートから9時間、ランの折り返しに差し掛かる長谷川さん。
長谷川順三さん「もう限界」「残り20km」「辛いね」「完走したいという、その思いだけだね」「みんながよく応援してくれる」「65歳頑張って!って」「卒業おめでとうとか」「メッセージを贈ってくれるからうれしい!」

ペースはかなり落ちますが、沿道からの声援が重い体を前に進めます。
制限時間まで残り40分!選手たちが次々にゴールする中、長谷川さんの姿はまだ見えません。
スタートから12時間25分、そしてついに最後の関門にその姿が!トライアスロン仲間や、その家族が長谷川さんの元へ、一緒にゴールを目指します!
長谷川順三さん「長くトライアスロンをやって」「たくさんの友だちができた」「それが自分の宝物」

32歳の時に初めて出場した宮古島トライアスロン、数々の思い出とともに最後の直線へ。多くの仲間たちに囲まれながら無事にラストレースを完走しました。
長谷川順三さん「こんなに皆が応援してくれて」「感無量の喜びです」「涙が出る思いを噛み締めて走ってきた」「疲れた~!」「卒業したぞ~!」

津嘉山さん夫婦が出迎え。津嘉山夫婦「おかえりなさーい」
長谷川順三さん「ただいまかえりました」
「鉄人が帰ってきました」
長谷川順三さん「(津嘉山荘は)愛がある場所」「第2のふるさと!」「この素晴らしいトライアスロンを若い世代に広めたい」

過酷なレースを終えた鉄人たちが帰る家、これまでもこれからも温かい物語でつながっていきます。
戸田アナウンサー「出場した選手の皆さん、支えた皆さん、お疲れ様でした!トライアスロン歴33年の長谷川さんはこれまで全国各地、また海外の大会にも出場してきたそうなんですが、その中でも宮古島トライアスロンは応援が素晴らしく、特別な大会だと話していました」
「私も取材しながら長谷川さんのトライアスロン愛を感じましたし、競技人生で出会った仲間たちと最後、一緒ににゴールする姿が印象的でした。本当にお疲れ様でした。来年も様々なドラマが待っています!ここまでスポーツでした」







































