Vol.30 八重山高校元3年4組

30歳のじぶんへ

きょうは放送30回の節目ともあって、特別編。石垣市のある高校で行われたタイムカプセル開封の様子に密着しました。

この日、八重山高校にやってきたのは12年前の卒業生たち。卒業式の日に埋めたタイムカプセルを掘り起こすため、当時のクラスメイトが島内外から集まりました。ですが、12年もの時がすぎれば予想外のこともあるようで…

友利青海さん「事情を説明すると、タイムカプセル埋めたところに建物が建っちゃって」

卒業後の大規模な校舎建て替え工事で、当時タイムカプセルを埋めた場所には、こんな設備が。

当時の担任・宮城和人先生「そう、俺これ見上げて絶望するという」

しかし、事情を知っていた他の職員が掘り起こして、体育館の倉庫に保管してくれていたのです。

宮城和人先生「お酒!完全な古酒だよ。これ!絶対にうまい」

中から、高校を卒業する時に30歳のじぶんへ書いた手紙が出てきました。

上地勇樹さん「12年後のおれへ、相変わらず元気に頑張っていますか?今の夢であるプロ野球選手の夢を叶えていますか?それか、まだほかのところで野球を続けていますか?あるいは、ほかの夢を追い続けているか、12年前のじぶんはとても楽しみにしています。自分は大人の人が『もう歳だから』とか『ここに住んでいるから』と言い訳をつけ合理化している姿が許せません。こういうことを言わず夢を追い続けていることを祈ります」

上地勇樹さん「確かにその時の夢であるプロ野球選手にはなってないですけど、今でも毎週土日に軟式野球をやっていて、あの時と変わらず白球は追い続けているという部分では夢は叶ったのかと僕自身は思っています。昨年、子どもが2人(双子)生まれまして、今は奥さんと可愛い娘2人に囲まれて幸せな生活を送っています。まだ野球をしていて、日ごろは会社員として頑張っている。家族も大事にして、そういう人生も楽しいと18歳のじぶんに伝えたい」

比留間美波さん(旧姓:佐賀)「30歳の佐賀美波さんへ。私は今『のんびりてきとうに生きる』をめざしてがんばっています。とにかく30歳の美波さんに一番言いたいのは30歳まで生きててください。P.S. 大切な人の幸せを願える人になっていますように」

当時の夢はキャビンアテンダント、専門学校卒業後はグランドスタッフとして働いた。

比留間美波さん「今は予想とは全然違う人生で、子どももいて幸せに生活しています。もっと立派な母になれるように頑張ります」

高江洲香澄さん・石野田悠さん「辛い時は高校時代を思い出せっていうメモが入ってた」

友利青海さん「12年後のあなたがお笑い芸人になっていたらとてもうれしいです。もし芸人じゃないとしても人を笑わすことを続けている人間になってください。とにかく大きな楽しい人でありますように。今の笑いレベル52ポイント。」

友利青海さん「とにかく石垣から出たいという気持ちがあの時はありました。みんなある程度目標とかやりたいことがある人が多い中で、僕は正直、明確な夢はなくて(お笑い芸人に)踏み出すまでの勇気はないみたいな時期だったのかなというのを手紙を見ながら思い出しました」

大学進学後はやりたいこと探しの旅にも出た。

友利青海さん「外国に行く度に石垣に対する思いが強くなって、石垣が好きなんだなということに気づいた。(現在は)介護の仕事をしているんですけど、親の仕事を継ぐっていうことで石垣島に帰ってきて、今、日々誇りをもって生きている感じがします」

当時の担任・宮城和人先生「予想通り男子はいいおじさんになっていましたし、女子はまだおばさんになることにあらがっている。これからが正念場だぞと。仕事を極める上ではとっても大切な年代になるので、これからも一生懸命生きてってほしい」