琉球朝日放送の第二五六回番組審議会が三月十六日火曜日午後三時三十分より琉球朝日放送で開催され、「プロジェクションマッピング沖縄交響曲 光と音の芸術 大迫力プロジェクトの舞台裏」〈二〇二一年二月十日(水)午後七時~午後七時五十五分放送〉について審議が行われた。事務局報告では、系列の番組審議会代表者会議の日程およびプログレス賞選考スケジュール、視聴率報告(二月分)・視聴者応答(同)について報告が行われた。

番組審議の概要は以下の通り。

テレビの枠を越えて、沖縄観光のナイトコンテンツおよび映像文化の創出に取り組んだ挑戦的な企画。技術面を紹介するだけではなく、クリエイターが作品にどう向き合ったかを主題にしてほしかった。

クリエイターのプロとしての仕事ぶりが描かれており、トラブルに冷静に対処するシーンも見応えがあった。会場で見るのとは違って映像全体を見られたのも良かった。

煙や光を用いて沖縄戦を演出するなど、一流のディレクターだからなしえた高度なテクニックに圧倒された。舞台裏の奮闘を盛り込むことで感動をより深める構成になっていた。

「世界に類を見ない」「超大作」など、センセーショナルな表現が多用されていたのが気になった。作品を総括する石多さんの妻子のコメントは良かった。

舞台裏に焦点を当てるコンセプトはユニークだが、カメラワークや構成、言葉の使い方などに難が多かった。クリエイターらの選考理由や、どのように「沖縄」を作品に昇華したのかが盛り込まれていないのも惜しまれた。

番組の伝えたいことと視聴者が知りたいことがミスマッチ。イベントの企画理由を明らかにすることで番組への評価も高まっただろう。沖縄側のスタッフの声も聞きたかった。

石多さんの妥協しない姿勢と、笑顔を絶やさない人柄が印象的。舞台裏の苦労と熱意、そして美しい映像と音楽によって視聴者に感動を与える内容だった。

出席委員 安里睦子・与那原良彦・長嶺亮子・波平恒男・兼城賢雄・横田哲

欠席委員 砂川久美子(レポート提出)