お伝えしておりますように、きのう、投開票の衆院選挙で、県内の小選挙区では自民党の候補がすべて勝利し、現行の選挙制度になって初めて独占しました。
那覇市と周辺離島、南北大東島の沖縄1区は、国と連携した物価高対策などを掲げた自民党・前職の国場幸之助氏が14年ぶりに選挙区での当選を果たしました。
沖縄1区 自民・前 国場幸之助氏「重い責任を担った。緊張している」「世界も日本も沖縄も大きく変わってきたなと。変化の時代で政治の本質は何なのかと有権者が冷静に判断した一つの形」

一方、共産党・前職の赤嶺政賢氏は、今回も党派を超えた支援を受けて選挙戦に臨み、沖縄の基地問題の解決や「沖縄を二度と戦場にしない」と憲法改正反対などを訴えていましたが議席を失いました。
沖縄1区 共産・前 赤嶺政賢氏「私の議席を失ったことは私自身も残念ですし支援者のみなさんにも本当に申し訳ない気持ちはありますけれども、それでも米軍基地と沖縄県民の矛盾・それから安保法制と沖縄県民の矛盾、この戦いは続くし、しっかりその戦いの先頭に立って頑張りたいと思っています」

宜野湾市や浦添市、本島中部の町村の沖縄2区では、防衛副大臣の自民党・前職の宮崎政久氏が、初めて選挙区での当選を決めました。
沖縄2区 自民・前 宮崎政久氏「14年かかりましたけれども、子どもたちの未来に可能性がたくさんあって、笑顔あふれる沖縄にしていこうと、このために愚直に政治をしていくということについて、県民のみなさんの 有権者のみなさんのご理解をいただくことができたのではないかなと思っている」

前職で中道から立候補した新垣邦男氏。今回もオール沖縄勢力の支援を全面に受けながらも社民党から公認を受けた元職・瑞慶覧長敏氏と票を分け合う形になり落選となりました。
沖縄2区 中道・前 新垣邦男氏「これまで照屋寛徳先生が守ってきた2区をしっかり守れなかったということは大きな責任。本当にこれまで支持をしていただいたみなさんには、心からお詫び申し上げたい」

沖縄市やうるま市、北部の市町村の沖縄3区は、自民党・前職の島尻安伊子氏が3回目の当選を決めました。
沖縄3区 自民・前 島尻安伊子氏「3期目いただきました、これから沖縄振興という意味で高市内閣には責任ある積極財政と高市政権は進んでいくんだろうと、そのなかにしっかり沖縄振興を入れ込んで、これは強く求めていきたいと思っています」

中道の前職・屋良朝博氏は、オール沖縄勢力の支援を受けなが選挙区での議席の奪還を目指しましたが敗れました。
沖縄3区 中道・前職 屋良朝博氏「政策的な具体的な提言もやらせていただいて、考え方とか政策とかは私が今回議席がとれなかったにしてもそれは残っていきますので、ぜひともこれは今後とも何らかの形で考え続け、追求し続けていきたいという風に考えております」

本島南部の市町や宮古、八重山の先島地域の沖縄4区は、自民党・前職の西銘恒三郎氏が8回目の当選を決めました。
沖縄4区 自民・前 西銘恒三郎氏「沖縄県民が望む一番平和に対する強い思いというのも肌身感覚で分かりますのでそれをしっかり守った上で県民の暮らし現実には物価高対応への政策、さらには県民所得がどう上がっていくのか」

前石垣市議で中道から立候補した砥板芳行氏は、初めての国政への挑戦でしたが及びませんでした。
沖縄4区 中道・新 砥板芳行氏「私の力が及ばず本当に申し訳ありませんでした」「訴えてきたこと、これを諦めることなくこれからも地道にここ沖縄4区 沖縄で訴えてまいりたいと考えています」

今回、玉城知事を支える候補者が、すべて敗れたことを受けて、知事は「結果を厳粛に受け止めたい」と述べたうえで、「基地問題」については、今後も沖縄の争点だと述べました。
玉城知事「(基地問題という)現実の課題をどう解決するかということが政府も米軍も問われ続けてるわけですね。ですからそれは決して無視することはできない重要な沖縄における課題のひとつだと考えています。ですから、選挙のときにはその課題をしっかりと掲げるっていうことはおそらくこれからも変わらないであろうというように私は考えています」

ここからは塚崎記者とお送りします。改めて、今回の選挙を振り返りたいと思います。前回・2024年の選挙では、小選挙区が1区が共産の赤嶺さん、2区が社民だった新垣さん、3区が自民の島尻さん、4区が自民の西銘さんが当選していました。

塚崎記者「この時の選挙では加えて、自民の国場さんと宮崎さん、立憲、これも当時の政党名ですがの屋良さん、れいわの山川さんが比例復活で当選していました。加えて、九州比例単独で公明の金城さんも当選していました」
そして、今回の選挙では、全員自民党ですが、1区が国場さん、2区が宮崎さん、3区が島尻さん、4区が西銘さんが小選挙区で当選。九州比例単独では公明から中道に移った金城さんが当選しましたが、オール沖縄や国政野党系の選挙区からの比例復活はありませんでした。
塚崎記者「選挙区では1区と2区でそれぞれオール沖縄系の候補が敗れ、自民系の候補への逆転が起きました。まずは1区の状況をまとめましたのでご覧ください」
今回、沖縄一区はオール沖縄勢力が推す、共産党の赤嶺さんと、自民党の国場さんを軸にした直接対決。焦点となったのは、前回までは選挙協力をしていた、公明党県本部の動きでした。
公明県本・上原代表「1区は中道の候補がいないので」「自主(投票)という形になると思います」
公明党県本部は、選挙区では新党「中道改革連合」の候補を支援する意向を表明。一方で、「中道」の候補者がいない1区では、自主投票としました。
国場氏「沖縄において27年間の本土より長い自公・公明党との関係」「そこには、感謝をしている」
公明党の票獲得に向けた動きも国場さんの陣営は取ります。陣営関係者はこう見ていました。
陣営関係者「これまで国場とずっと書いてきた人たちだ。今回も、そう書いてくれるんじゃないか」
「中道」との連携を意識した動きも。
知念市長「那覇市政に貢献していただいている金城泰邦さん」「私は人間的にも大好きです」
国場さんとの連携を打ち出していた知念那覇市長は、比例区での「中道」の応援に入っていました。
国場さんは公明票や、過去の選挙でほかの保守系候補に流れていた票も含めて、選挙区での勝利を勝ち取りました。

国場氏陣営・仲村選対本部長「那覇市議会、県議会でも自公は協力関係にある」「那覇市議会は知念市長の与党」「連携してきたので、ぎくしゃくはなかった」
はい。出口調査の数字を見てみましょう。
塚崎記者「今回「中道」を推した公明党県本部は、1区だけが唯一「自主投票」としました。一方、1区ではオール沖縄が推す共産党の赤嶺さんが7割、国場さんが2割を取っています。国場さんは、前回選挙で参政党支持に回った層なども含めて、幅広い票を固めて小選挙区の勝利につなげたとみられます」
続いて、自民党の宮崎さんが、小選挙区での初勝利を収めた2区です。オール沖縄勢力で異例の分裂選挙となりました。
瑞慶覧長敏氏「選択肢としての社民。これはなくしてはいけない」
社民党県連の一部が推す形で、2区から出馬した、瑞慶覧長敏さん。2区では、前回の選挙ではオール沖縄系として社民党から出馬した新垣邦男さんが、去年離党。無所属として活動していた中、新党「中道」から立候補する意向を示していました。3期目の当選を目指していた新垣さん。前任の照屋寛徳さんの地盤を引き継ぎ、基地負担軽減を訴える革新系の議席として守ってきました。
照屋大河元県議「今回2区に(社民候補を)立てる点では、自民党に有利になる。高市総理を応援することになると懸念」
オール沖縄で分裂選挙となることで、瑞慶覧さんの擁立に激しい反発もある中、瑞慶覧さん側は、新垣さんが所属する中道の辺野古新基地へのスタンスが明確でない点などを挙げて、大義をこう掲げていました。
山城博治選対本部長「後世、沖縄の人も高市政権と一緒になり、あるいはそれと変わらない野党と一緒になり」「認めたじゃないか。安保政策・軍事政策を認めたじゃないか」「瑞慶覧長敏が果然と立ち上がって、歴史を継承するため」「歴史に名を刻むため、沖縄の誇りを残すため、立ち上がったと示す」

こう気勢を上げるも、結果は、自民の宮崎さんの勝利。新垣さん、瑞慶覧さんともに比例復活にも至らず、敗戦となりました。
瑞慶覧長敏氏「私が出なければ社民から出なければ、選択肢のないこの2区の選挙になってしまったんです。それ分かります? 言ってる意味。そこが肝心なところなんです。だってそうでしょ」
今回の瑞慶覧さんの社民公認擁立については、県連内で意見が分かれる中、全国連合がトップダウンで決定した形です。結果的に2区でオール沖縄が議席を失いましたが、社民党の福島党首はこう釈明しました。

社民党・福島党首「辺野古新基地建設反対や憲法9条改悪反対」「そういう人でなければ沖縄の基地問題は解決できない」「社民党の考えを支持していただきたい」
改めて票を見てみましょう。宮崎さんが70685票、新垣さんが57455票、瑞慶覧さんが14131票でした。
塚崎記者「新垣さんと瑞慶覧さんの票を足すと、宮崎さんを上回りますね。とはいえ、実際にはこの分裂選挙のすきを突く形で、自民の宮崎さんが初の小選挙区当選を果たしています」

今回の選挙は、県内小選挙区を自民党の候補が独占するという異例の結果となりました。9月には知事選を控えていますが、どう影響しそうですか。
塚崎記者「はい。まず、自民党の側ですが、悲願の保守県政奪還に向けて、大きな弾みになりました。とくに、去年まで連立政権を組んでいた公明党の選挙協力がない中での勝利は、自民党系の市町村議員や首長とのネットワークなど組織の底力を見せた結果だったと思います」

「自民党など保守系は、那覇市の古謝玄太前副市長を擁立する方針で、古謝さんは今回の選挙でも各所で登壇していました。一方で今回の自民党の全国的な大勝は高市政権の高い支持率に裏打ちされたものです。この流れを知事選に取り込めるかも焦点になると思います」
一方、すべての議席を失ったオール沖縄側はどうでしょうか。
塚崎記者「はい。今回の敗戦は致命傷になりかねないものです。とくに社民党県連の一部が推す形で2区で瑞慶覧さんを擁立した動きは、結果的に自民候補に利する形になり、オール沖縄の結束に決定的な亀裂をもたらしました。また、公明党と立憲民主党が結成した『中道改革連合』も選挙前に辺野古新基地へのスタンスが明確に打ち出せないなど、辺野古反対を訴えた県内の候補にはマイナスに働いたとみられます」
「オール沖縄勢力は知事選では、現職の玉城知事を擁立する方向で動いていますが、辺野古新基地反対を軸に結束してきた、オール沖縄が、知事選に向けて新たな軸を打ち出して『腹8分腹6分』で結集できるかが問われると思います」

ここまで知事選への影響も含めて、今回の選挙結果を詳しくお伝えしてきました。全ての選挙に言えることですが、私たち有権者は当選した議員や首長が任期の中でどのような行動をとっていくのか、絶えず、見つめていかなければならないと思います。ここまでは、塚崎記者でした。







































