「キノコと言えば何をイメージしますか?」「エノキとか、しいたけですかね」今月に入り寒くなる日も多くなってきましたので、お鍋などでキノコが食べたくなる季節ですよね。実は沖縄でも、ある「キノコ」が栽培されているんです。
今回は、その栽培に奮闘する男性を取材しました。
糸満市真栄平の原野に突如姿を現わした大きなコンテナ、そのなかをのぞいて見ると?
高橋和久さん「これがマッシュルームを栽培する施設です」「このなかにマッシュルームが沢山入っています」
コンテナのなかにはなんと肉厚のマッシュルームが!
高橋和久さん「収穫する前に一個まるごと食べるんです」「おいしいです」「すごくおいしい」
上々の出来に笑顔を見せたのは高橋和久さん、ことしから県内唯一のマッシュルーム栽培を始めました。
高橋和久さん「きのこのなかで、唯一生で食べられるのがマッシュルームですから」「サラダにしてもおいしいですから」
高知出身の高橋さんは、20代のころ勤めていた大手外食チェーンでマッシュルームの輸入担当をしたことをがきっかけで、その食材のトリコに!これまで国内の生産者にアドバイザーとして指導してきました。でも、マッシュルームの愛が強すぎて2023年に自ら試験栽培を始めます。その場所に選んだのが沖縄でした。
高橋和久さん「沖縄の人って戦後、アメリカに接収された時にスープをよく飲んでいた」「そのマッシュルームのスープを飲む習慣があるというのを年配の人から聞いたんですね」「でも、若い人たちにはあまり定着していなかった」「本当の沖縄県産のマッシュルームを食べて本当のマッシュルームのおいしさを若い人たちが知って、それを次の世代に受け継いでもらえればすごく嬉しいなと」
しかし、冷涼な環境を好むマッシュルームにとって高温多湿の沖縄は不向き。そこで、およそ2年間試行錯誤を重ね、温度管理ができる専用コンテナを設置し、気温や天候に左右されない環境を整えました。
高橋和久さん「大事なのは、温度、湿度、CO2、それから風速・気圧、そういったものが大事になります」「ピートモスの表面に菌糸が出てきます、菌糸が出てきてこの大きさになるまでに五日間」「この大きさからさらにここに来るまでに五日間」「この大きさからこの大きさになるまでに五日間かかります」
コンテナでは、2種類のマッシュルームを育てていて、大きいもので15センチほどまで成長します。
高橋和久さん「このベッドの1平米あたりで、だいたい20キロから25キロのマッシュルームが取れます」「市販で売ってるのが100グラムパックですから、あれが250から300パックぐらい」
収穫したマッシュルームを一つ一つ丁寧にパック詰めします。
高橋和久さん「我々がやっているのはワンタッチシステムと言って、一回しか触らない」「なんどもなんども触るわけではなく、一回しか触らないで収穫したものを足を切ってここにのせる、それでパックする」
マッシュルームを車に積み、高橋さんが向かったのは糸満市のファーマーズマーケット。「島人マッシュルーム」のブランド名で店頭に陳列すると、お客さんにマッシュルームの魅力を伝えます。
高橋和久さん「生のマッシュルームを食べたことは?」
お客さん「食べてはいるけど、こんな感じ(生で)食べたことはないからまずは試食」
並ぶとすぐに売り切れてしまうほど人気商品です。この日、本格生産のスタートを祝い記念イベントが開催。高橋さんはメガネやスカーフなど、マッシュルームグッズに身を包んで、お出迎え。会場ではマッシュルーム入りの中身汁や、サラダ、カルパッチョなど14種類のマッシュルーム料理が振舞われました。
来場者「できれば料理を全制覇したいです」
来場者「もともとマッシュルームが好きなので、県産のマッシュルームが食べれるというのがすごくうれしいです」
およそ2年かけてたどり着いたマッシュルーム栽培、高橋さんの挑戦に多くの人がエールを送りました。
高橋和久さん「私たちは島人マッシュルームを通して、食卓に笑顔を届け、沖縄の農業の可能性を広げていきたいと考えています」「株式会社ワキュウマッシュルーム高橋和久」
会場拍手「よ!マッシュルーム」
高橋和久さん「まじで、泣きそう、今まで苦労が、本当にもう嬉しい」
これまでも多くの人に支えられ、沖縄という厳しい環境での栽培に挑みつづける高橋さん。「沖縄の新たな特産品」を目指した挑戦はこれからも続きます。
高橋和久さん「マッシュルームも沖縄の新しい産物として糸満の新しい品物として定着していけばいいなと思っています」
マッシュルーム、高橋さんのオススメの食べ方は味噌汁にいれたり炊き込みご飯にするのがオススメだそうです!おいしそう!
糸満市のコンテナでは、収穫体験もできるということで、高橋さんは「マッシュルームに触れてその良さを知ってほしい」と話しています。















































