たどる記憶つなぐ平和#28「星見草~未来に伝えたい、生きた証と平和への思い」

たどる記憶つなぐ平和#28「星見草~未来に伝えたい、生きた証と平和への思い」

戦後80年の節目に戦争について考えるシリーズ「たどる記憶・つなぐ平和」です。23日の慰霊の日、糸満市にある「白梅の塔」で行われた慰霊祭に参列し、手を合わせる人々がいました。
先月このコーナーでお伝えした元・白梅学徒で去年亡くなった中山きくさんの半生を描く芝居「星見草」の公演を終えたメンバーたちです。彼らの描いたきくさん、そして戦時下を生きた人々の生きざまとは。
祈りの鐘の音に続いて、美しく、静寂でいながらも深く、なつかしいような、不思議な響きの音楽とともに舞台は始まります。1995年。戦後半世紀が過ぎた頃、きくさんの元に届いた一通の手紙。それとタイミングを同じくして現れたのは、元学徒の旧友たち。3人は戦時下でも共に歌い、はしゃいだ懐かしい日々を振り返ります。ただ彼女たちの姿は、甥の信一さんには見えません。
ところどころに笑いも盛り込まれています。しかし戦況が悪化、日本軍に従軍していた少女たちも追い詰められてゆきます。そして遂に。
はるちゃん「黄りん弾の後は火炎放射が来る、そのことを知っていたから残った右腕で必死に奥へ逃れようとしたけど激しい炎が私を襲った」