緊迫するイラン情勢、日本にも緊張が走りました。トランプ大統領が、自身のSNSで日本などを名指しして、ホルムズ海峡への艦艇派遣への“期待”を示しました。高市総理大臣の発言・判断に注目が集まりますが、番組では、今もイランの革命防衛隊の作戦に助言を行う元司令官にインタビュー。「もし、日本にある米軍基地がイランへの攻撃に使われたら日本も攻撃対象になる。その場合は、日本の船舶もホルムズ海峡を通過できない」と話し、警告しました。
■「艦艇派遣」トランプ氏 日本など名指し
CNNは日本時間のきょう15日…
(CNN)「トランプ大統領は、中国や日本、韓国、イギリスに対し、海上輸送の保護に協力するよう求めています。現時点では各国ともホルムズ海峡の問題に傍観的な姿勢をとっています」
トランプ大統領は自身のSNSにホルムズ海峡の航行の安全を確保するため「多くの国がアメリカと連携して軍艦を派遣するだろう」と投稿。中国・フランス・日本・韓国・イギリスの国名を挙げ、艦艇を派遣することを期待するとしています。
NBCニュースのインタビューでは、「複数の国が支援を約束した」と明かしたものの、具体的な国名は明らかにしていません。
4日後の19日にトランプ大統領との首脳会談を控えている高市総理。直接、自衛隊の派遣を要請される可能性もあります。
一方、CNNによると、イランは一部の石油タンカーのホルムズ海峡通過を認める案を検討していて、中国の人民元での決済が条件だとしています。
さらに、イラン軍の報道官は14日、「アメリカ軍を匿っている」としてUAE=アラブ首長国連邦への攻撃を宣言しました。
(イラン軍 報道官)「UAEの指導者に告ぐ。UAEの一部の都市の港、埠頭、そしてアメリカ軍の隠れ家に潜むミサイルの発射地点を破壊の対象とみなす」
■イラン産原油“生命線の島”米空爆
14日にはUAE東部・フジャイラの石油関連施設がドローンで攻撃されました。アメリカ軍はこの前日、イランの石油輸出の拠点、カーグ島を攻撃していてイラン軍の声明はこの攻撃に反発したものとみられます。
(トランプ大統領)「イランの状況は非常に順調だ。きょうは大きな攻撃が数多くあった。大きな勝利を収めた」
アメリカ軍が13日に攻撃したのは、イランの沿岸約30キロに位置するカーグ島。外周20キロほどの小さな島ですが…多数の石油貯蔵施設が確認できます。
CNNによるとイラン産原油の実に9割がこの島に集められ、輸出されているといいます。
トランプ大統領は自身のSNSで「軍事目標は完全に壊滅させた」ものの「節度を持って石油インフラは破壊しないことにした」としています。
一方、イランがホルムズ海峡で妨害を続けるなら、カーグ島の石油インフラの破壊も辞さない構えを示しています。
収入は、精鋭軍事組織「革命防衛隊」も支えているとされイランにとって「生命線」の島です。
■独自「戦争勝利まで続ける」長期化も
番組は、テヘランに住む革命防衛隊の元司令官と接触。インタビューが許可されました。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「今回アメリカとイスラエルは、計算ミス、戦略ミスをしました」
イラン・イラク戦争にも従軍したという革命防衛隊のホセイン元司令官。ホメイニ師やハメネイ師とも直接会える立場で、その際にモジタバ師にも複数回会っています。
現在も革命防衛隊に対し、作戦の助言を行っているといいます。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「私たちは前にも彼らに警告していました。戦争を始めたら、いつ終わらせるのかは私たちの手中にあり、地域全体が大戦争に巻き込まれるだろうと。私たちの新しい最高指導者は今の時点で全権司令官として、ある指令を出しています。『ペルシャ湾においてホルムズ海峡を封鎖せよ』と。そして私たちは、『この戦争を最終的勝利に至るまで続けるだろう』と」
最高指導者に就任後、初めての声明は発表しましたが、いまだに公の場に姿を現していないモジタバ師。アメリカのヘグセス国防長官は…
(ヘグセス国防長官)「それほど最高でもない新指導者が負傷し、おそらく外見も損なわれていることは分かっている」
アメリカ国務省は、モジタバ師ら10人に関する情報提供に対し、最大1000万ドル、約16億円の報奨金を支払うと表明しています。
モジタバ師とはどのような人物なのか?
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「ホメイニ師やハメネイ師とお会いした時に何度か会っています。彼は政治・軍事・安全保障の面において天才的な才能を持っていて、国民から絶大な支持を得ています」
モジタバ師は若いころから革命防衛隊に所属して、イラン・イラク戦争にも参加したといいます。
総兵力、約19万人を数える革命防衛隊。数で勝る正規のイラン軍をもしのぐ力を持ち、モジタバ師と緊密な関係にあるとされています。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「アメリカはこの戦争から何も得られていません。唯一やったことと言えば最高指導者を殺害したことだけです。代わりに父親よりも若くて勇猛果敢な人物が後継者になったのです。私も彼が負傷した話を聞いていますが軽いけがでした。現在は健康上の問題もなく責務に従事しています」
一方、トランプ大統領は…
(トランプ大統領)「彼は生きていないとも聞いた。もし生きているなら降伏すべきだ」
「ペルシャ湾北部でアメリカのタンカーを破壊したぞ」
ホルムズ海峡の事実上の封鎖を主導しているのも革命防衛隊です。
イギリスの海事機関によれば、これまでにペルシャ湾周辺で攻撃されたタンカーや貨物船は16隻に及んでいます。
■ホルムズ封鎖「機雷は既に海底に」
CNNなどは、ホルムズ海峡に数十個の機雷が敷設されたと伝えていますが、これは事実なのでしょうか?
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「私たちは機雷と、それを仕掛ける船舶を多数持っています。しかし通過する船にとって危険となる“海に浮く機雷”は現時点では使っていません」
“海の地雷”とも呼ばれる機雷には、設置場所や起爆方法の違いによって多くの種類があります。
ホセイン元司令官が使用していないと明言したのは、海面に浮く「浮遊機雷」のことです。ただ、「上昇機雷」はすでにホルムズ海峡に設置していると言います。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「私自身が軍事システムの設計者です。海底に固定されていて(船舶から)距離があっても、上昇して爆発できる種類の機雷を設計しました。私たちはこの海底の機雷をホルムズ海峡に持っています。しかしそうした機雷は指令を出さなければ稼働しません。私たちは多種多様な機雷を持っています。戦争が長引けば長引くほど、私たちが機雷を使う可能性は高まります。アメリカとその有志たちの船舶がホルムズ海峡に入ってエスコートすることを歓迎します。私たちにとって格好の標的で、それらを難なく撃つことができますから」
■「日本の船も標的に」元司令官が警告
さらに状況次第では、日本の船舶なども標的になる可能性があると指摘しました。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「日本はイランの友だちです。しかし、もし日本にある米軍基地がイラン攻撃のために利用されているとの情報を得た場合には、アラブ諸国と同様に在日米軍基地を攻撃しますし、日本の船舶もホルムズ海峡を通過できません。現時点では、日本がイランの敵であるとの結論には至っていません」
しかし、このインタビューのあと新たな動きが―。
(CNN)「多くのアメリカ海兵隊員が中東へ向かっています。アメリカ国防総省は海兵隊員2500人あまりと軍艦を追加派遣します」
複数のアメリカメディアは、国防総省が、沖縄県に駐留する海兵隊の即応部隊、「第31海兵遠征部隊」と、長崎県の佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦「トリポリ」を中東に派遣することを決めたと伝えました。
海兵隊は、敵地にいち早く展開し最前線で上陸作戦を行う部隊で、“殴り込み部隊”とも呼ばれています。
最新鋭ステルス戦闘機「F35B」を搭載できる、強襲揚陸艦「トリポリ」の主な任務は、海兵隊の上陸作戦の支援です。
地上作戦に向けた中東への派遣なのか?
ニュースサイト「アクシオス」の取材にアメリカ政府当局者は、地上作戦の可能性についてはコメントを控えたということです。
■元司令官「戦争長期化で米経済破綻」
ホセイン元司令官はトランプ大統領を敵視しています。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「アメリカ国民に敵対心はない。狂った男の暴走を止めたいだけです。第3次世界大戦に導くのを国際社会が許容するのであれば、各国も対価を支払う必要があります」
イランが徹底抗戦の構えを示す中、アメリカ国内でもガソリン価格が急騰。攻撃を始めた先月28日以来、約2週間で20%近く上昇しています。
大統領選でトランプ氏が勝利したペンシルベニア州で話を聞くと…
(街の人)「今はガソリンが高すぎて誰もどこにも行きたがらないよ。トランプは支持できないよ」
Q.イランへの攻撃についてどう思う?
「おそらく必要だろうね、必要なんだろう。核兵器を持っているなんて無責任だ。だから今倒しておくのが一番だ」
「イランの人々が気の毒です。なぜなら私たちはこの攻撃に全く賛成していないからです。トランプ政権は市民の声に耳を傾けてくれないし、私たちの声は届いていません。これ(攻撃)を行っているのは単に石油が欲しいからにすぎません。資本主義のようなもののためだけにこれを行うのは非人道的です。私はそれを支持できません」
トランプ大統領もガソリンなどの価格高騰を懸念しているようです。
(トランプ大統領)「この事態が収束すればすべての価格が急落する。ガソリンやガス、エネルギー関連のあらゆる価格が大幅に下落するだろう」
Q.ホルムズ海峡への米軍によるタンカー護衛はいつ始まりますか?
「まもなく実施されるだろう」
Q戦争はどれくらい続く見通しですか?
「それについては答えないが、攻撃は必要な限り続くだろう。軍事作戦は予定よりも前倒しでかなり進んでいる」
ホセイン元司令官は戦争をいつ終わらせるかはイランが決めることだと語ります。
(革命防衛隊元司令官 ホセイン・カナニマガディム氏)「今回イランはまだ貯蔵している兵器の3分の1しか使用していません。イランは国内で兵器を製造し外国には依存していませんので、長期戦になったとしてもまったく問題ないのです。この戦争が長引けば、逆にアメリカやイスラエルは軍事的にも経済的にも破綻することになるでしょう。一番賢明なのは、彼は自分の過ちを認め、これ以上犠牲を出さずに米兵の命や基地を守ることです。地域に平和と安全を取り戻すためにも、イランに賠償しなければなりません」
3月15日『有働Times』より
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