ICC=国際刑事裁判所の赤根智子所長(70)がトランプ政権から「制裁の対象」に指定されたことを受け、会見を行っています。
■“米から制裁”ICC赤根所長が会見
ICC(国際刑事裁判所) 赤根智子所長
「日本人として、世界の法の支配に貢献するICCをさらに発展させるべく、内外の業務に取り組んできました。したがって、米国がかねてからICCが腐敗した政治的組織であり、いわゆる国際法を悪用して独立した国家の主権を奪ってきたとか、私自身もそれに加担してきたという事実はありません。これまでに制裁を受けた裁判官、検察官らと同様、私には制裁を受けるような理由は全くないと断言できます」
ICC=国際刑事裁判所の赤根智子所長と検察局のメンバー1人に対するトランプ政権の制裁が発表されて1週間。赤根所長は今、どのような状況に置かれているのでしょうか。
赤根智子所長
「制裁の私個人への影響のことについてですが、これから次々に私の身に起きるであろう制裁の影響による不愉快で不便、並びにともすれば自分の尊厳さえも奪われかねない不利益について、ご心配いただいていることは改めて御礼を申し上げます。ただし、私はそうした不利益が身に及ぶことはある程度分かっていましたし、それにはもちろんできる限り抵抗するし、日本政府もその不利益がなるべく限定的なものになるよう支援してくれると思いますので、私はその点に関しても日本政府を信頼しております。まだ制裁が発動されてから日が経っていないので、全容は分かりません。ただ、国際的な取引からは排除されますし、日本の国内についても不都合が出てくることは間違いない。すでにクレジットカード等については使えなくなっている。アプリなどもアメリカ関係のものは使えなくなるのでは」
赤根所長は今年1月、茂木外務大臣や高市総理と面会をしています。その際、高市総理は赤根所長に「しっかり支援していく」と伝えたといいます。
今回、トランプ政権が制裁を発表したことに対しては…。
高市総理大臣
「ICCの赤根所長の件につきましては、大変残念に思っております」
一方、国連は深い懸念を表明し、ヨーロッパ各国からはトランプ政権を非難する声が相次いでいます。
高市総理大臣
「(Q.『大変残念』に対し“弱腰”と批判が出ている)弱腰とのご批判はあたらないと思っております。今回の措置は日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めております」
「(Q.今後、米国に抗議のレベルを引き上げたり、制裁撤回を求めることは?)さらに何らかの措置がなされるのかどうかも含めてですね、しっかりと注視しながら必要なタイミングで必要な働き掛けを行ってまいります」
■「ICCは決して負けません」
赤根所長は日本政府に対し…。
赤根智子所長
「(日本政府は)ICCへの強い支持、協力をしてきた。これからもその方針を毫(ごう)も変えることなく推進してほしい。そうしてくれると信じている。周辺の国々の中でICCに加盟している国をも支援し、彼らが米国の新しいキャンペーンに負けて脱退などを決めないよう注力していただきたい」
トランプ政権は「ICCを解体する」とまで公言しています。
赤根智子所長
「今の私の頭の中を占めているのは、これからもICCを守り、裁判官その他の職員を守り、今までと変わらぬ業務を続けることであり、それに注力し続けること。私に対する制裁によって、それが少しでも損なわれることがないようICCとしても最善の努力をしますし、日本をはじめとする締約国の多くとも強く連携して、その支援を求めていく。ICCは決して負けません。正義は常にこれと対極にあるものに優越する。いや、優越しなければならない。これは英語で言いますと『justice will and should prevail』。その信念を貫きます」
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