年齢を重ねても学び、挑戦する姿が魅力的な伊是名島。先週土曜日、島民によるダイナミックなパフォーマンスが行われたんです。ある男性が「母の思い出」を書道に託しました!
「島が育てた学び・母から紡がれた書~時を超えた挑戦~」
人口およそ1200人の伊是名島、この島で大切にされてきたのは、学びの時間です。
先週木曜日から4日間に渡り開催された生涯学習発表会。毎年、島民のおよそ半分が訪れる?年の瀬のビッグイベントです。
島民(20代)「島民の学びが展示されていると聞いたので、気になって来てみました」
島民(30代)「子どもたちはもっとウキウキだと思います」
Q.きょうの発表会は楽しみですか 島民(7歳)「はい!緊張します、緊張する~」
島民(60代)「子どもたちの日ごろの成果、お家では見られない一面を見られる事を楽しみにしています」
子どもたちの成果発表が続いたあと、注目は島の大人たちが挑む書道パフォーマンス!およそ10年前に書道教室がなくなった伊是名島。今年度から月に一回、村が本島から講師を招いています。
書道初挑戦ながら、大役を任されたのが伊禮一昇さん、75歳です。
伊禮一昇さん「ここが初めの頃の書道教室ですよ」
40年ほど前、自宅を増築して作ったこの部屋、一昇さんの母・静枝さんが、島で最初の書道教室を開いた場所です。
伊禮一昇さん「(母は)もともと小さい時から教員になる夢があったみたいで、子どもたち集めて書道教えたりするのが好きだったんじゃないですかね」
沖縄戦で教師になる夢は諦め、島で就職しましたが仕事をしながら書道の師範をとり、定年後、その夢を叶えました!
伊禮一昇さん「(学生時代)手紙を書いて送ったら悪いところは添削して送り返してきよった」「(母は)こういう字を書いていたのか(書をみている様子)」
10年間、講師を務めあげ引退した母・静枝さん、6年前にこの世を去りました。今、70代になり、妻・照美さんとともに母と同じ書の道を歩み始めました。
島民70代「週一くらいで練習して、伊禮静枝先生が指導者、丁寧に優しく指導してもらいました」
島民60代(男性)「楽しく自分の字を書いてみたい」「ベリーグッドでございます」
島民50代(女性)「教室がなかったら自分の時間つくることが無理なので、できなかっただろうなと思うことができているので良い」
この一年の学びを島の人にも見てほしいと急遽、11月からパフォーマンスの練習を始めました!テーマは「挑戦」とにかく楽しんで書くこと。なので、この日もギリギリまで指導は続きました。さあ本番はいよいよ明日です!
伊是名島で開かれた生涯学習発表会当日、子どもから大人まで、この1年の学びの集大成を披露しました。
島民(60代)「(伊是名島は)教育に力をいれていますよね」
島民(80代)「コーラス教室、以前はこれも盛んだったんですよ!」
島民(30代)「習字の部分だけ見ようと思ってきました」
伊禮一昇さん「大丈夫ですよ、もうバッチリ!」
舞台発表の大トリは、伊禮さんが参加する島の30代から70代のおよそ20人で挑む、書道パフォーマンス、いよいよ本番です。
Q.バタバタしてますね!妻・照美さん「緊張する緊張する~」
伊禮一昇さん「皆の絆が一番大切だから、これを大切にして、誰がいいとか誰が悪いとかではなく、みんなが一致団結して一つの作品を仕上げるのがパフォーマンスだと思っているので非常にいいですね」
中学3年生(男子)「こんなことできたんだ~と思いました」
島民(30代)「すごくよかったです(自分も)頑張ろうと思いました!」
中学3年生「おもしろかったです!」
中学3年生「島を出た時の活力になって、こんなにいい島だったんだなと思えると思います。これ(書道パフォーマンス)を思い出して勇気をもらえる会でした」
伊禮一昇さん「次第次第に良くなっているさ、うれしい」 Q.お母さんがきょうの文字見たら、何て言いますかね? 伊禮一昇さん「僕が字を書いていると言ったら笑うよ~自分が動けるまでずっとテーブルの上に書道道具を並べて死ぬ間際まで書くんじゃないかね」
いくつになっても、学びたい母が築いた書の文化が、伊禮さんに、島に、確かに息づいています。
山城アナ、島の人にとってビッグイベントなんですね?
山城アナウンサー「伊是名では、教育はいちに・いちに、として12月12日を教育の日と定めていて、自身の子どもが出ていなくても発表を見に来ている人もいました」「書道パフォーマンスに挑戦した方、年齢も経験も様々で、仕事をしながら学ぶその意欲をパフォーマンスを通して感じて、私も頑張らなきゃと改めて思いました」
「観客の中には、目をうるませている方もいらっしゃいました」「伊禮さんが使ってる書道の道具は、母・静枝さんが生前使っていたもので、日々畑仕事から帰ってきては、その筆などを使って書を書いています」
「伊是名島の書道教室、来年度は受講人数を増やして運営をしていくということです」














































