今年1月から、本土復帰について様々な角度からみつめてきたシリーズ「復帰50の物語」。ニュースでの放送は、きょうの第49話で最後となります。今回は、アメリカ統治下で青春時代を送ることになったある兄妹の物語です。ふたりがたどった2つのオキナワをみつめました。
朗らかで力強い歌声、宮古島出身のジャズシンガー・齋藤悌子さんです。沖縄が本土に復帰する前、日常にあふれるジャズの音色に魅せられた悌子さんは、アメリカ軍基地の中で、10年にわたってステージに立ち沖縄ジャズの黄金期を支えてきました。
ジャズシンガー齋藤悌子さん「一番青春時代に出会いましたからね、今でも家で聞くともう涙が出てしょうがないの、ジャズ聞くと感動しちゃうのね。あの頃の音楽が流れると1人で泣いてるの」
齋藤悌子さん「兄さん、わざわざ会いにきてくれたのよ」
悌子さんには、牧師をしている4つ上の兄がいます。兄はこれまで、妹のライブに行くことはありませんでした。