2026年の完成に向け再建が進む首里城の今、人々の復興への思いを紹介する『週刊・首里城』です。今週は、先人たちに思いを馳せ復元に臨むウチナーンチュ彫刻家の思いに迫ります。
例年より少~し遅く、雨の季節がやってきた今週。那覇市内でつくられていたのが龍を柱に見立てた「龍柱」です。実は首里城正殿、3対の龍柱があるんです。ありし日の正殿を見てみると、まず、最も知られている正殿の御庭に並ぶ石で造られた大龍柱。そして、階段の上にもサイズが一回りほど小さい小龍柱が立っています。
もう一対は、正殿内部2階の国王の私的空間、御差(うさ)床(すか)に並ぶ木でできた「御差床の龍柱」金色にまばゆく輝く阿吽(あうん)の龍です。
口を開けた「阿形」口を閉じた「吽形」のうち、令和の復元で「阿形」の木彫りを担当するのはこの道35年の彫刻家・儀保克幸さんです。
彫刻家・儀保克幸さん「少しずつ形が違う、ノミを揃えて、それぐらいの量になる変わったところで言うと箱型の「箱ノミ」というものがあって、こういう角を取っていくものになる」