たどる記憶 つなぐ平和 #9 「戦後80年―米軍基地内にある御嶽と文化財」

たどる記憶 つなぐ平和 #9 「戦後80年―米軍基地内にある御嶽と文化財」

今日は、アメリカ軍基地の中に存在する沖縄の歴史文化遺産について特集します。戦後80年が経過した現在も、軍基地の中には沖縄の歴史と信仰を物語る歴史文化遺産が残されています。その一つ、天願コシ森(クシムイ)の御嶽を取材しました。
軍の管理下にあるため、県民には、ほとんど知られていないこの場所です。しかし、それは私たちの歴史文化遺産であり、未来へと受け継ぐべきものです。メカラー・クラフト・ジュリア記者の取材で、基地の中にある沖縄の歴史文化遺産の現状を探ります。
メカラー・クラフト・ジュリア記者「うるま市天願周辺にあるアメリカ軍基地の中には、沖縄の信仰や歴史を象徴する御嶽や歴史文化遺産が複数存在します」「その一つ、天願コシ森(クシムイ)の御嶽は、キャンプコートニー内にあって、かつて天願の村を守る神が祀られる場所でした」
「しかし、戦時中の基地建設によって、御嶽は基地の一部となりました。その結果、住民の日常から切り離され、自由に参拝することが難しくなっています。今回は、この場所の歴史と現状、そして、御嶽を通して見える基地と沖縄に暮らす私たちの現状や関係について取材しました」
天願コシ森(クシムイ)の御嶽は、住民が日々祈りを捧げる大切な場所でした。しかし、戦時中、アメリカ軍が基地を建設するために土地を強制収容し、自由に参拝することができなくなりました。