1970年代のお誕生会。みんなが嬉しそうに見つめているのはケーキです。一方こちらは、人生の晴れ舞台・結婚式。新郎・新婦の前には、ウエディングケーキが置かれています。米軍統治時代の影響もあってか、祝いの席でケーキを食べる風習は、沖縄の人々に急速に広がっていきました。
キングスベーカリー 大城良恒さん「沖縄でケーキ、自分は食べたこともないし、あの当時は。だからケーキ屋さんというのも聞いたことがないしね、だからやろうと思って」
豊見城市の団地通りにある洋菓子の店「キングスベーカリー」。見落としてしまいそうなほどに控えめな佇まいですが、ここでしか食べられない味を求めて、ひっきりなしに客が訪れます。
接客やりとり店員「はーい、こちら。お誕生日用ですか?」男性「いいえ違います。自分で食べるやつ」
看板商品は、シフォンケーキ。きめの細かいスポンジの食感が特徴です。他のデコレーションケーキにも、このシフォン生地が使われていて、自信のほどが伺えます。