渇水が続く「東京の水がめ」小河内ダムですが、2日まで降った雨で回復したのは都民が使うわずか「0.25日分」だということです。なぜ雨が降ったのに水位が上がらないのでしょうか。
■東京の水がめ なぜ回復せず?
満開の桜のそばで、湖を見下ろす男性から不安の声が…。
70代男性
「きょうは水位を見に来た。ちょっと異常も異常ですね。心配ですよ、都民としては」
異変が起きている現場は、標高530メートルの山の中。東京・奥多摩町にある、東京の水がめ「小河内ダム」です。
湖の姿が大きく変わっていました。ダムの水が大きく減っています。
平常時のダムの様子です。満水なら、都民の40日分の飲み水を賄えますが…。
1月には普段は沈んでいる陸地があらわになるほど水位は減少。その陸地の様子を3日、改めて見てみると、水位がさらに下がっているのが分かります。並べてみると、その違いは一目瞭然です。
さらに…かつては湖に浮かんでいた橋も、今は渡ることができません。
水道局 小河内貯水池管理事務所
中村幸一所長
「(水位が)25メートルくらいは普段より下がっている。私はこういった状況を(見たことが)ありません。平成になってからここまで下がるのは初めて」
3日のダムの貯水率は33.2%。平成以降、最低水準となっています。
埼玉から来た人
「以前は、あの辺はほとんど出てなかった。コンクリートが平らなところ、あれ以上には水があった」
水不足が続く奥多摩のダム。ただ、こんな疑問の声も…。
埼玉から来た人
「埼玉は雨がすごかったけど、結局(ダムの水位が)増えてない。減ってばかりいて、増えていないんだな」
今週、東京都内では雨の日が続きました。小河内ダムの周辺でも2日までの2日間で50ミリ以上の雨が降りましたが…“焼け石に水”の雨量のようです。
中村幸一所長
「貯水率がきのうからけさにかけて0.6%ほど上昇した。計算すると、(きのうから増えたのは)6時間分くらいの水量になる」
増えた水は東京都民の0.25日分ということになります。
中村幸一所長
「まだまだたくさん水が必要」
降水量は関東の広い範囲で3月以降、平年並みまで回復しています。にもかかわらず、貯水率が下降傾向にある、多摩川水系のダム。その一方で、利根川水系のダムの貯水率は3月以降、大きく回復していました。
■なぜ?都民の水がめに明暗
ともに都民の水を支えるダム。降水量に大きな違いがないのに、なぜ明暗が分かれているのでしょうか。
中村幸一所長
「利根川系と多摩川系と大きく2つの系統があって、利根川系は雪解けの水がこの時期入ってくる。この時期にかなり貯水率が増える」
同じ東京の水源でも、利根川水系のダムは北関東の山奥にあり、冬は深い雪に覆われます。それが春になり、解けて流れ込むことで水位が回復していたのです。
一方、小河内ダムのある多摩川水系では…。
中村幸一所長
「多摩川水系はそこまで豪雪地帯ではない。雪解けの水が期待できない。その辺が違いだと思う」
貯水率の違い、その正体は雪解け水でした。
中村幸一所長
「現時点で心配ないと言い切るのも難しいが、すぐに影響が出ることはないと感じている。やはり雨が降らないと水位は上がってこない」
多摩川水系の小河内ダムなどは、東京都民が必要な水の2割を担っています。







































