アポロ計画以来人類が半世紀ぶりに月を目指す「アルテミス計画」で、有人の宇宙船の打ち上げに成功しました。
打ち上げ地点のフロリダ州から1300キロほど離れた東部メリーランド州グリーンベルトに、「NASAの科学の心臓部」と言われる施設があります。
1959年、NASAで最初にできた宇宙飛行センター「ゴダード宇宙飛行センター」は、東京ドーム100個分以上の土地に約6600人が勤務し、人工衛星の運用や宇宙船の開発などを手掛けています。
今回、アルテミス計画の成功に欠かすことができないこの重要施設を、ANNのカメラが独占で取材することを認められました。
鈴木彩加記者
「これから宇宙との通信で生命線となる場所に入ります。一般の人は入れない場所で、携帯電話の持ち込みも禁止されています。中にはモニターがずらりと並んでいます」
プロジェクト・マネージャー
エイミー・フォックスさん
「飛行地図をお見せします。こちらが示しているのはISS=国際宇宙ステーションです」
こちらは、最先端の技術と情報を集結させて、宇宙船の運用を行う管制センターです。
プロジェクトマネージャーを務めるエイミー・フォックスさんは、ここでの任務は「宇宙飛行士の命綱」だと話します。
エイミー・フォックスさん
「我々のチームはこの部屋で、アルテミスの宇宙船、ロケット、そして地上間のすべての通信を監視します。宇宙飛行士の現在地、計画の進捗や宇宙船の状態など、この部屋では極めて機密性の高いデータを扱っていて、宇宙飛行士の命綱となるすべてのネットワーク通信を制御しているのです」
アルテミス2では、打ち上げから地球に戻るまでの間、NASAの2つの異なる通信ネットワークが連携して、データをリレーします。
このうち、緑の線が示す地球に近い領域での通信を担うのが、「近宇宙ネットワーク」と呼ばれる通信網。
ゴダード宇宙飛行センターでは、この近宇宙ネットワークを管理しているのです。
エイミー・フォックスさん
「モニター右下のTDRS(追跡・データ中継衛星)は我々の宇宙中継システムです。アルテミス計画では様々な衛星を使い、ロケット、宇宙船、地上アンテナ間の中継システムにしています。宇宙船は静止軌道上にあるTDRSの衛星を経由して通信し、地上に中継されてここに戻ってくる仕組みです」
NASAの衛星データの98%以上は、この近宇宙ネットワークを介していて、「すべての宇宙飛行士の鼓動はゴダードを通っている」と言われるほど。
ここに集められた膨大な情報が、宇宙飛行士と直接やりとりする別の施設へと瞬時に共有されることで、宇宙と地上との通信を可能にします。
これから、宇宙船が地球に帰ってくるまでの10日間、安全な飛行のために24時間体制で任務にあたります。
エイミー・フォックスさん
「多くの監視・追跡作業をしていて、万が一の場合にはここから対応します。もちろん異常は発生しないと思っていますけどね」
アポロ計画から半世紀。再び人類が月に戻るという歴史的な瞬間が迫り、興奮を隠しきれません。
エイミー・フォックスさん
「月へ戻り、そこに滞在し、今後10年間にわたって月を訪れ続ける未来を築くことに、胸が高鳴っています」
※「アルテミス2」の「2」は、正しくはローマ数字
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