今、新たな攻撃対象として懸念されているのが水です。
■次の標的は「水」?
イランの革命防衛隊の声明(22日)
「イランの発電所が攻撃された場合、中東にある『米国のエネルギー施設』『情報技術』『海水淡水化プラント』をすべて標的にする」
ホルムズ海峡の封鎖解除を要求するアメリカに対し、一時イランは淡水化プラントへの攻撃も示唆しました。
そもそも「海水淡水化プラント」とは、海水から飲み水や生活用水のような淡水を作り出す施設のことです。
中東の湾岸諸国では、400以上の淡水化施設を通じて、世界の淡水化水の40%を生産。
「川がない砂漠の国」にとって、淡水化プラントへの攻撃は“国の存続”に関わる問題になるといいます。
慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「まさに人道上の危機を引き起こす。アメリカに対しての不満をさらに高め、経済・社会活動も全部止めてしまう極端な作戦」
イランのアラグチ外相は今月7日、「ゲシュム島にある淡水化プラントが攻撃を受けた」として、このように批判。
アラグチ外相
「危険な行動で前例を作ったのはアメリカだ」
その直後には、対岸にあるバーレーンにある淡水化プラントも被害を受けました。バーレーン政府はイランの仕業だと主張しています。
そんな中東情勢のリスクになり得る淡水化の施設ですが、実は日本の技術力が必要とされています。
長野市にある信州大学を訪ねると…。
信州大学 遠藤守信特別栄誉教授
「私たちの膜は逆浸透膜のなかでも最先端の革新的な膜。サウジアラビアと共同で研究している」
今、淡水化技術の主流はRO膜(逆浸透膜)と呼ばれる膜に海水を高圧で通す手法だといいます。
信州大学では、ナノカーボン材料を使用した膜を開発。ナノサイズの網目状の膜で水の分子だけを通し、海水から塩分や不純物を取り除くことができるといいます。
信州大学 遠藤守信特別栄誉教授
「(海水から)99.9%の塩分が取れて、真水に近い水ができる」
中東に原油の9割以上を頼る日本ですが、反対に、中東の湾岸諸国も淡水化の技術において日本に頼る側面があるのです。
信州大学 遠藤守信特別栄誉教授
「彼らにとって命の水と言われるくらい大切に使っている」
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