トランプ大統領が定めたタイムリミットが近付いています。イランがさらなる報復をちらつかせるなか、事態はどこまでエスカレートするのでしょうか。
■トランプ氏“48時間以内に開放を”
トランプ大統領への抗議の声を上げる人たち。首都テヘランでは22日、反米・反イスラエルの抗議集会が行われました。
ハメネイ師の写真を手にむせび泣く人も…。
抗議集会の参加者
「海峡開放のためにトランプはNATOなどに助けを求めているが、何も達成できないだろう。強い意志を持った人間を前に彼は何もできないわ」
トランプ大統領が行った「警告」への抗議です。
フレデリカ・ホワイトフィールドキャスター
「あすが期限です。トランプ氏がホルムズ海峡を巡り、イランに最後通告です」
トランプ大統領が22日、「48時間以内にホルムズ海峡を完全開放しなければ、イランの発電所を破壊する」とSNSに投稿したことで緊張が高まっています。
攻撃する場合は「最大の発電所を最初に標的にする」としています。
ウォルツ米国連大使
「イラン最大級の発電所の1つを攻撃し破壊することから始めるでしょう。大統領は本気です」
アメリカメディアは、首都テヘラン周辺にあるダマバンドの発電所など3つの発電所や南部のブシェール原子力発電所を指している可能性もあるとしています。
ブシェール原発は、イラン初の原子力発電所として建設された施設です。
トランプ大統領が設けた期限は48時間。日本時間24日午前8時44分がリミットです。あと16時間後です。
トランプ大統領が向かったのはフロリダに所有する「トランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ」です。白い帽子をかぶったトランプ大統領の姿がありました。
ここで何らかの決断をするのでしょうか。イラン側は“猛反発”しています。
イラン軍 中央司令部 ゾルファガリ報道官
「テロリストであるアメリカ大統領は、攻撃的な行動と世界の安全保障を不安定化させ続け、イランがホルムズ海峡を再開しなければイランの発電所を標的にすると脅迫した」
トランプ大統領を「テロリスト」としたうえで、アメリカが攻撃に踏み切った場合、アメリカ軍基地のある周辺国の発電所も報復攻撃の対象になるとしています。また、周辺地域にあるアメリカ資本の関連企業も攻撃すると警告しています。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は…。
イスラエル ネタニヤフ首相
「彼ら(イラン政権)の意図は民間人の殺戮(さつりく)です。テロリストであるイラン政権に立ち向かうよう、トランプ大統領は国際社会に呼び掛けている」
お互いがお互いをテロリストといい、挑発します。
こうしたなか、アメリカ国務省は22日、イランなどがアメリカに関連する施設やアメリカ人を標的に攻撃する可能性があるとして、世界中のアメリカ人に対し、より一層の注意を払うよう呼び掛けました。中東以外の地域も含めた世界各地のアメリカの施設が標的になっていると強調しています。
アメリカのCBSなどが行った世論調査では、イランに対する軍事行動について「支持しない」という回答が60%と「支持する」の40%を上回りました。支持は前回より4%下がっています。また66%が「自らの選択による戦争」とする回答をしています。
軍事行動への支持が下がるなか、48時間のリミットが迫っています。
医療活動を行うイラン赤新月社は、自らの施設が攻撃を受けたほか、これまでに8万カ所以上の民間施設が被害を受けたと述べています。
これまでアメリカは主にイランの軍事拠点やミサイルの製造施設に集中させ、原油価格の高騰につながりかねないエネルギー施設への攻撃は避けていました。
石油タンクが島にびっしり並ぶカーグ島は、イランの石油の積み下ろしの拠点です。
複数のアメリカメディアは、強襲揚陸艦と海兵隊員ら数千人を中東に追加派遣すると報じています。
実際にカーグ島への“上陸”作戦は行われるのでしょうか。
明海大学 小谷哲男教授
「カーグ島ではイランが輸出する原油の9割が取り扱われているということですので、ここを抑えてしまえばイランは世界に原油を売ることができません。つまり、イランの収入が途絶えるということになります。収入が途絶えれば、継戦能力も必然と下がっていきますので、このホルムズ海峡を事実上封鎖している状態も解除しなければならなくなる。それがアメリカ側の狙いであると思う」
「イラン側も当然準備をしていて、揚陸艦が迫ってくればミサイルやドローンなどで攻撃することになるはずですから、そう簡単な任務にはならないはずです」
では、トランプ氏が破壊するとした“国内の発電所”。ニューヨーク・タイムズはこう報じています。
ニューヨーク・タイムズ
「国内最大級であるダマバンド発電所は、テヘラン州の電力の3分の1以上を供給している。ダマバンドが攻撃されれば、政府だけでなく、そこに住む1000万人の人々にとっても首都に大きな混乱を引き起こす可能性が高い」
実際に発電所を攻撃する可能性はあるのでしょうか。
小谷教授
「トランプ大統領のことなので、本当にやる可能性も否定できない。ただ、発電施設を攻撃すればイランの報復も相当大規模なものが湾岸諸国に対して行われるのは間違いないので、実際には“ブラフ(脅し)”である可能性の方が高いとは思います」
タイムリミットまであと16時間ほど。トランプ氏の狙いはどこにあるのでしょうか。
小谷哲男教授
「アメリカとイランによるチキンゲーム。どちらが先にブレーキを踏むか、どちらが先に折れるかという勝負をしているわけで、トランプ大統領としては、発電所への大規模な攻撃を示唆することで、イランに対して“ここまでの覚悟があるのか”と迫っている可能性がある。このチキンゲームにおいて、大胆な行動を先に取ることによって相手をひよらせるというのはよくあることですので、今回もそのように狙っている可能性はありますが、おそらく閣僚の中でもトランプ大統領の本心は分からないかと思います」
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