悪化の一途をたどる中東情勢。これまで、軍事施設や政府関連の建物だった攻撃対象が、この週末、市民生活の基盤となるインフラ施設にまで拡大してきています。
■イラン石油施設 空爆で“火の海”に
7日の夜、イランの首都テヘランで起きた巨大な爆発。石油精製施設がある場所だといいます。
(CNNフレッド・プレイトゲン特派員)「町の南部では石油製油所の1つが被害を受けたようです。巨大な灰色の煙があがり、夜空を照らす炎が今も燃え続けています。」
(撮影者)「真っ暗な夜中のはずなのに何だこれは」
イスラエル軍は8日、テヘランの複数の燃料貯蔵施設を攻撃したと報告しています。
さらに巨大な爆発は、テヘランの別の場所でも…メヘラーバード国際空港がある一帯で複数の黒煙が立ち昇りました。
夜が明けたテヘラン市内には、異様な光景が広がっていました。
(CNNフレッド・プレイトゲン特派員)「雨が降っているのですが、この雨が黒色で、油が混じっているようなのです。こちらを見ると、ここに流れ落ちる水も黒いです。」
一方、イランの革命防衛隊も…弾道ミサイルやドローンによる攻撃を続ける中、クウェートでは高層ビルで大規模な火災が発生。
イランのペゼシュキアン大統領は7日、攻撃を加えた近隣諸国に謝罪し、今後は攻撃を受けない限り攻撃しないと述べていましたが…
(撮影者)「時刻は午後8時48分。ビルにドローンが衝突しました。」
発言の後にドバイのビルにドローン攻撃があるなど近隣諸国への攻撃は止んでいません。
■トランプ氏 学校爆撃「イランの仕業」
日本時間の8日未明、ドーバー空軍基地を訪れたトランプ大統領。
死亡した米軍兵士6人の遺体をメラニア夫人やバンス副大統領、そして遺族らと出迎えました。
死亡した兵士の中には20歳の若者や2人の子どもを持つ母親も含まれていて、クウェートの米軍施設で死亡したといいます。
その後、大統領専用機の中で取材に応じたトランプ大統領。イランの女子学校が攻撃され、多数の生徒が死亡したことを問われると…
(トランプ大統領)「私の見た限りでは、それはイランの仕業だ」
Q.本当ですか、へグセス長官?
(へグセス国防長官)「調査中です」
(トランプ大統領)「ご存知の通り、彼らの兵器の正確性は非常に低い。全く正確性がない。イランがやったんだ」
ロイター通信によると、アメリカ軍の調査担当者は女子学校への攻撃にはアメリカ軍が関与した可能性が高いとみているといいます。
一方、殺害された最高指導者ハメネイ師の後継者については…
(トランプ大統領)「我々は5年や10年で問題が繰り返すことを望んでいない。だから、我々は“戦争に導かない人物”を選ぶ必要がある」
さらに、地上部隊の派遣について問われると…
(トランプ大統領)「非常に正当な理由があればあり得る。もし我々が実行した場合、彼らは壊滅的な打撃を受け、地上では戦えなくなるだろう」
アメリカのニュースサイト「アクシオス」は7日、アメリカとイスラエルが、イランが保有する高濃縮ウランを確保するため、特殊部隊をイラン国内に投入することを協議していると報じています。
■独自 テヘラン市民「今も近くで爆発音」
きょう8日、アメリカ大使館の前で行われた在日イラン人の集会。
「国王万歳」
日本に27年住み、中古車販売をしているガディリ・サラルさんはイランの民主化を訴えています。
(日本在住27年 ガディリ・サラルさん(40))「イラン国民を助けに来てくれてありがとう」
イラン国内は今どうなっているのか?ガディリさんはきのう、テヘランにいる反体制派の男性に電話をかけました。
(テヘランに住む男性)「今も近くで2発の爆音が聞こえた。昼夜を問わず攻撃がある。」
今年1月の反政府デモに参加し、革命防衛隊の銃弾を肩に受けたという男性。現体制の転換を願っています。
(テヘランに住む男性)「自由には代償が伴う、あらゆる革命には代償が伴う。自分の命を犠牲にしても子どもたちの未来のためになるならそれでいい。」
空爆以上に脅威を感じているのが、当局からの厳重な監視です。
今月はじめに撮影されたという映像。
市民から現政権を批判する声が上がると、革命防衛隊が発砲したといいます。
(テヘランに住む男性)「革命防衛隊や政権支持者は武器を手に巡回している。」
男性は体制の転換に期待を寄せる一方、トランプ大統領がイランから手を引く事態を懸念しています。
(テヘランに住む男性)「本来なら自国を攻撃されて嬉しく思う国民はいないが、私たちは喜んでいる。アメリカやイスラエルは私たちの命を守ろうとしている。どうか私たちを助けてください。」
■船長語る恐怖「船の上をミサイル通過」
一方、事実上の封鎖が続いているホルムズ海峡。
海運データ提供会社によるとペルシャ湾内に今も残る船は約2000隻。船舶を追跡する「マリントラフィック」でホルムズ海峡の様子を見ると…海峡を通行する船の姿は確認できません。
番組は、今もペルシャ湾内に停泊しているUAEの石油タンカーの船長に話を聞くことができました。
(UAEの石油タンカー ラマン・カプール船長)「2日前、私の船から2マイル(3.2km)先で商船への攻撃があった。完全には破壊されなかったが、穴があいていた。頭上を通るミサイルやロケットがどこかの都市や建物に落ちると思うと悲しい。」
情勢が不安定な中、23人の船員らは常に緊張を強いられていると言います。
(UAEの石油タンカー ラマン・カプール船長)「今は警戒レベルが最大で、船から離れることはできない。小型船が接近すると、誰かがタンカーに乗り込んでこないかと警戒している。」
さらに、ペルシャ湾内では旅客船も足止めされています。
カタール・ドーハの港に停泊するドイツの豪華客船「マイン・シフ5号」です。
「みなさんこんにちはYouTubeチャンネルにようこそ。」
YouTubeで船内の状況を発信するドイツ人のディトマーさん夫妻。先月26日にドバイで乗船し、2日後に攻撃が始まりました。
(ドイツ人の乗客 ディトマー・ツェーさん)「ドーハですでに1週間足止めです。船外へは自分の責任で出ることになりますが、常に爆発が起きています。」
カタール政府の支援で食料や薬などは十分にあるといいますが…
ドローン攻撃が相次いでいるため、プールなど屋外の設備は使用が禁止されています。
(ドイツ人の乗客 ディトマー・ツェーさん)「おととい、ここから500mほど離れたところに散歩に行きました。そこにドローンが来て、私たちの目の前で迎撃されました。多くの乗客が不安を抱えています。いつここから出られるのだろう、ここが攻撃を受けるのだろうかという不安。」
アメリカの保守系シンクタンクの研究員は―。
(ハドソン研究所 ナダブ・サミン研究員)「イランの戦略は、イランへの攻撃が、いかにコストがかかり痛みを伴うかを世界に示したいというものです。イランはあらゆる方向に攻撃を仕掛け、そのうちの何かが、戦争を止めさせることを望んでいると思います。戦闘は数週間以内に収束させなければなりません。それ以上続けばエネルギー危機を引き起こす可能性があります。」
3月8日『有働Times』より
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