イランへの攻撃開始からまもなく1週間経つなか、日に日にトランプ大統領の発言が変化しています。今、政権内部で何が起きているのか。そして、トランプ氏が目指すゴールは定まっているのか。専門家が解説します。
■イランで日本人2人が拘束
首都テヘランでは連日、空爆による煙が空高く立ち上っています。
骨組みだけになった建物からは煙がくすぶり続けていました。
5日、空爆によって破壊されたのはアザディ・スタジアム。サッカー日本代表もかつて試合をしたことがあるスタジアムです。
混迷が深まるばかりのイラン。日本人2人が拘束されていることが分かりました。
茂木外務大臣
「イランにおける邦人の話でありますが、イランのテヘランで邦人1名が現地時間の1月20日に現地当局に拘束されたことを確認致しております。また、現在イランにおいては同邦人を含めまして2名が拘束されております。2月28日以降も2名の邦人とは連絡が取れておりまして、現時点で安全であるということは確認致しております」
このうち1人は1月にテヘランで拘束されたNHKのテヘラン支局長だとみられます。
■日本に関係の船舶に損傷
日本に関係する船舶にも被害が出ています。
金子国土交通大臣
「ペルシャ湾内ではありませんが、日本時間4日午前7時30分ごろ、オマーン湾内に停泊をしていた日本関係船舶の船橋付近において、空からの落下物と思われるものを発見するととももに、当該船舶の一部に軽微な損傷がみられる事案が発生致しましたが、船員にけがはなく、運航に支障はないとの報告を受けております」
国土交通省によりますと、現在、ペルシャ湾には日本に関係する船舶45隻が取り残されています。
イラン・メディア「ISNA」がSNSに投稿した映像。海の上に複数の船舶がいるのが確認できます。イランによって事実上、封鎖されているホルムズ海峡だとしています。
ISNAは航行できないタンカーや商船の列が1マイル、1.6キロに達したと伝えています。
ただ、そのホルムズ海峡を…。
革命防衛隊 海軍司令官とする人物
「実はきのう2隻の船が(ホルムズ海峡を)通過した。許可を得ていた。イランの友好国だ」
そう話すのはイラン・イスラム革命防衛隊の海軍司令官だとする人物。
ジャーナリストとして活動しながら現地の民兵組織にも所属するルーホッラ氏が取材した映像です。
革命防衛隊 海軍司令官とする人物
「アメリカ、イギリス、イスラエル、この3カ国は通さない。アメリカやイギリス、イスラエル発着の船は攻撃対象だ」
実際、これまでに複数の船舶が攻撃を受けています。
■スペイン“反対”にトランプ氏激怒
イランへの攻撃を決めた張本人のトランプ大統領。
トランプ大統領
「ホワイトハウスへようこそ、リオネル・メッシ」
隣にいるのはサッカーの世界的スター選手のリオネル・メッシです。
メッシ率いるアメリカのプロサッカーチーム「インテル・マイアミ」の表敬訪問を受けたトランプ大統領。ここでもイラン情勢について言及しました。
トランプ大統領
「(イランが)取引の方法を電話で問い合わせてきたが、私は『少し遅かった。今、我々は戦いたいと思っている』と答えた。改めてイラン革命防衛隊、軍・警察の全構成員に呼び掛ける。武器を捨てよ、あなたたちはただ殺されるだけだ」
イランの外交官に対しては…。
トランプ大統領
「世界中のイランの外交官に亡命して可能性に満ちた新たなイランをともに築くよう呼び掛ける。はるかに明るい未来が待っている」
強気の姿勢を崩さないトランプ大統領ですが今、イラン以外とも揉めています。
その相手はスペインです。
事の発端はアメリカの対イラン攻撃においてスペインが国内の基地の使用を拒否したこと。
トランプ大統領は…。
トランプ大統領
「スペインはひどい。私は財務長官にスペインとの取引を一切、断つように言った」
「禁輸措置を取る」と圧力を掛ける発言。
4日にはホワイトハウスのレビット報道官が大統領のメッセージを聞き入れ、米軍への協力に合意したとスペインの方針転換を主張しましたが、スペインのアルバレス外相は、これを否定。改めてアメリカへの協力を拒否しました。
サンチェス首相
「世界は紛争や爆弾では問題を解決できない」
ヨーロッパの基地を巡ってはイギリスも当初、米軍のイギリス軍基地の使用を拒否。
一方、ドイツは基地の使用を認めるなどアメリカへの対応が分かれています。
■ゴールは?トランプ氏“変化”
いずれにせよ、日本も含む各国が求めているのは事態の早期終結ですが…。
トランプ大統領にとって、ここまでの作戦が想定通り進んでいないとの見方もあります。
明海大学 小谷哲男教授
「(トランプ氏にとって)誤算だし、楽観的な見立てだった」
それが、トランプ大統領の発言に表れているそうです。
当初、軍事作戦の目標に「イランの体制転換」を打ち出していたトランプ大統領ですが、その後…。
トランプ大統領
「目標は明確だ。第1に我々はイランのミサイル能力を破壊する」
改めて掲げた4つの目標に「イランの体制転換」が入っていません。
明海大学 小谷哲男教授
「トランプ氏がハメネイ師を殺害すればイランの民衆が蜂起すると考えたのは、去年末にイラン国内に広がった反体制デモを見たから。ハメネイ師を排除し、それによって再びイラン国内で反体制の動きが拡大するという見立てだったが、その通りにいかなかった。作戦前から軍はハメネイ師の殺害は可能だが、その後でイランがどうなるかは分からないと伝えたうえで、トランプ大統領に今回の作戦計画を提示している。トランプ大統領のやろうとしている方針に真正面から異議を唱えるようなことをすれば、自らの政権内での立場が危うくなってしまうので今、内部から大きな声を上げて、このやり方は間違っているという人はいない」
想定外は軍事作戦の「期間」にも…。
トランプ大統領は4、5週間に及ぶ可能性に言及していましたが、そのわずか2日後、ヘグセス国防長官は「最大で8週間続く可能性がある」と述べています。
事態の長期化も懸念されるなか、トランプ大統領に道筋は見えているのでしょうか。
明海大学 小谷哲男教授
「イラン側にトランプ氏と取引したい後継者が現れなければ軍事作戦は終わらず、少なくとも9月までは続くという前提で準備を始めている」
※この映像にはナレーションはありません。ご了承ください。
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