タイとカンボジアの軍事衝突が激化するなか、停戦協議が大詰めを迎えています。しかし、予断を許さない状況が続き、現地の日系企業には大きな影響が出ています。
タイとカンボジアは国境の画定や領土の帰属を巡り、長年、対立してきましたが、7月に戦闘が本格化しました。
国境地帯では両国合わせておよそ140人が死亡しています。
10月にアメリカのトランプ大統領立ち会いのもと、和平合意に至りましたが、その後、タイ側が合意の履行停止を表明。今月に入り軍事衝突が再燃しました。
カンボジアの国境の町ポイペトに工場を構え、電線を束ねて作られるガス器具用のワイヤーハーネスを生産する「行田電線」は、18日から操業停止を強いられました。
日本人駐在員や現地の従業員は避難していますが、工場から数百メートル離れた場所が砲撃されました。
YUKITA ASIA(CAMBODIA) 石畠寛和社長
「仕事をしていても大砲の砲撃音が聞こえてくる。そういう時は怖いな、この先どんどん近付いてくるのではないかなと不安感ですね」
操業を停止している分は中国の工場に生産を振り分けてしのいでいます。
しかし、衝突が長引けばそれも限界を迎えるといいます。
石畠社長
「今後の見通しが全く立たないのでこれから先どういう影響が出るのか心配。まさか自分がいる所が戦地になるなんて全く夢にも思っていなかったし、ワーカー(従業員)にしてみても怖い思いをしたというのが残ると思う」
JETRO=日本貿易振興機構によりますと、他にも複数の日系企業がポイペトなどで操業を一時停止しているということです。
24日から停戦に向けた協議が始まりましたが、双方は戦闘は続いていると発表しています。
協議にはきょう、国防相が参加する予定ですが、停戦が実現するかどうか不透明な情勢です。
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