高橋まつりさん過労死から10年　母が手記読む　「働く人の命奪わない社会を」

　大手広告会社「電通」の新入社員だった高橋まつりさんが亡くなってから今月25日で10年となります。節目にあたり、母親が手記を読み上げ思いを語りました。

高橋まつりさんの母　幸美さん
「まつりがいない10年目のクリスマスを迎えます。まつりの死が報われるとしたら、働く人の命を奪わない社会を作るという約束だと思います」

　高橋まつりさん（当時24）は2015年12月25日、長時間労働の末に自殺しました。

　母親の幸美さんは10年目の命日を前に「10年という年月は悲しみを癒すものではありませんでした」「働くことが人の命を奪ってはならない」と話しました。

　また、高市総理大臣が出した労働規制の緩和検討の指示について「過労死ラインを超えてまで働きたい人がどれだけいるのか」「自分でも気が付かないうちに追い詰められる」と、過労死の恐ろしさを訴えました。

厚生労働省は悩みを抱えている人には1人で悩みを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するように呼び掛けています。

▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570－064－556
▼「＃いのちSOS」0120－061－338
▼「よりそいホットライン」0120－279－338
▼「いのちの電話」0570－783－556