おととしノーベル平和賞を受賞したイランの人権活動家、ナルゲス・モハンマディさん(53)が現地当局に拘束されました。ナルゲスさんの弟がANNの取材に応じ、心中を語りました。
人権団体「ナルゲス・モハンマディ財団」はナルゲスさんが12日朝、「治安部隊に暴力的に拘束された」と明らかにしました。
財団などによりますと、ナルゲスさんは当時、イラン北東部のマシュハドで今月亡くなった、人権派弁護士の追悼式典に出席していました。
登壇していた際に他の人権活動家らとともに拘束され、連行されたということです。
拘束されたナルゲスさんの弟がANNの取材に応じ、ナルゲスさんの容体を心配するとともに一刻も早い解放を訴えました。
ナルゲス・モハンマディさんの弟 ハミドレザさん
「再び逮捕されたことで、当局が彼女を長期間、拘束するのではないかと非常に心配している。姉の健康にとって本当に危険な状態だ」
「ただ一つ、彼女を直ちに解放しなければならない。交渉の余地はない」
ナルゲス・モハンマディさんはイランでの女性の権利拡大などを訴え、2023年、ノーベル平和賞を受賞しています。
受賞時は「反政府プロパガンダを拡散した」などとして刑務所に収監されていましたが、健康上の理由で去年12月に仮釈放されています。
イランの国営テレビによりますと、マシュハドの当局者は「群衆の一部が『規則に違反する』とのスローガンを叫び暴動を起こしたため、治安を維持するために拘束の命令をした」と説明しているということです。
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