警察官語り詐欺を…カラオケ店店員が未然防止　個室に誘導し不安煽る手口増加

　東京・千代田区のカラオケ店に訪れた40代の女性を特殊詐欺の被害から救ったとして男性店員が警視庁から感謝状を贈られました。

カラオケジョッコお茶の水店　神鳥文行さん（62）
「ちょっとおびえた表情でスマホで話しながら来られて、本当に直感なんですけど何かおかしいと感じた」

　警視庁から感謝状が贈られたのはカラオケ店員の神鳥さんです。

　先月、40代の女性が携帯電話で話しながら店を訪れました。

　神鳥さんは女性が電話口の相手にしきりに謝っていることを不審に思い、女性に声を掛けました。

カラオケジョッコお茶の水店　神鳥文行さん
「その時、おびえた顔で、もう免許証の写真送ったって言うので、僕もちょっと動揺したんですけど、その後コンビニに行くよう指示されてるって言うので」

　警察官を装った詐欺の典型的な手口だと感じた神鳥さんは女性と一緒に近くの交番に行き、被害を防ぎました。

　警視庁によりますと、都内では犯人が個室のあるカラオケ店に電話で誘導し、不安をあおって金を振り込ませる手口が複数、確認されています。

　カラオケ店に誘導する手口で被害を未然に防いだのは、この2年間で初めてだということです。

　警視庁は「カラオケ店のように周りに人がいない場所に誘導された場合は注意してほしい」としています。