「餃子の王将」を展開する会社の社長が殺害された事件の初公判が行われました。被告の暴力団幹部の男が無罪を主張した直後、遺族とみられる女性が叫んだため裁判は一時休廷となりました。
■「私は決して犯人ではない」
26日、田中幸雄被告(59)を乗せた車が裁判所に入っていきました。果たして、田中被告は何を語るのでしょうか。
2013年12月、「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」の社長だった大東隆行さん(当時72)が拳銃で撃たれ殺害された事件。
逮捕・起訴されたのは、特定危険指定暴力団「工藤会」系の組幹部・田中被告です。
26日の初公判は異例づくめでした。
本来、殺人事件は裁判員裁判の対象ですが、今回は暴力団幹部の裁判のため、裁判員に危害が及ぶ可能性を考慮し、裁判官のみでの審理に。
さらに、通常、裁判所入り口のみの手荷物検査が法廷に入る前にも実施され、傍聴席と法廷内はアクリル板で仕切られるなど厳戒態勢が敷かれました。
田中被告は白いワイシャツに濃紺のスーツ姿。起訴事実を問われると、こう答えました。
「私は決して犯人ではありません。“決して”がつきます。任侠道を志す者として濡れ衣の1つや2つ甘んじて受け入れますが、センセーショナルな事件までは到底承服できません。もう一度申します。私は決して犯人ではありません」
強い言葉で否認し“無罪を主張”します。
■「お父さん殺した」女性叫ぶ
すると、傍聴席にいた遺族とみられる女性がこう叫びました。
「何が無罪やねん。工藤会がなんやねん。うちの大切なお父さんを殺したんやろ」
法廷は開廷早々、騒然とした雰囲気に包まれました。
検察側は直接的な証拠がないなか、状況証拠を積み重ね、被告の“犯人性”を主張します。
「現場付近で見つかったたばこの吸い殻から、田中被告のDNA型が検出されている」
また、事件前日、被害者の自宅近くの防犯カメラに「体格の似た人物が映っていた」などと指摘しました。
一方の弁護側はこう主張しました。
「被告は事件当日、事件現場ではなく福岡県にいた可能性がある。検察側の証拠はいずれも決め手にはならない」
(「グッド!モーニング」2025年11月27日放送分より)




















