高市総理大臣が医療費を巡って全国の11万の病床を削減する考えを示しました。
日本維新の会 藤田共同代表
「病床削減は我が党が掲げる重要な改革の一つである、社会保険料の軽減にも大きな効果をもたらすと考えています」
高市総理大臣
「約11万床の一般病床、療養病床、精神病床といった病床について、地域の実情を踏まえた調査を行ったうえで削減を図ります」
4日の国会で藤田共同代表の提言に対し、約11万の病床削減を目指すと述べた高市総理。
連立を組む日本維新の会の目標は医療費を4兆円削減することで現役世代の負担を年間6万円減らすことなのですが、社会保障改革としてもう1つ進めようとしているのが…。
高市総理大臣
「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しや社会保障制度改革を進めていくなかで現役世代の保険料負担を抑えます」
OTC類似薬の自己負担見直し。OTC類似薬とは市販薬とほぼ同じ効果でありながら、医師の処方箋(せん)が必要な薬のことで、ロキソニン錠やカロナールなど鎮痛解熱剤のほか、かぜや胃炎、アトピー性皮膚炎、便秘薬など、多くの人が利用する薬が含まれています。
これらには現在、保険が適用されていて、患者負担が1割から3割で済むのですが、保険の適用から外すことで医療費を削減しようというのです。
このOTC類似薬見直しは2月の自民、公明、維新の3党合意に盛り込まれ、国会でも議論に…。
日本維新の会 猪瀬直樹参院議員
「医療機関でOTC類似薬のみ処方されたケースの医療費の合計が65歳未満に限っても(削減額は)年間1兆円に上る」
しかし、その一方で、強い反対の声も…。
日本医師会 茂松茂人副会長
「OTC類似薬の保険給付の見直しは安全性、有効性、経済性の面で国民にとって負担や不利益が大きいことから時期尚早である」
全国保険医団体連合会などのアンケート調査でも約95%が保険適用から外すことに反対と回答。薬代が高くなる、必要量がそろえられず症状が悪化するなど、多くの懸念が寄せられました。
果たして、高市政権と日本維新の会が目指す医療費削減は実現可能なのか。









