親子クマに要注意!クマスプレー検証映像

親子クマに要注意!クマスプレー検証映像

92 回視聴・6 時間前

 車に向かって突進してくるのは、子どもを連れた母グマです。こうした親子グマがこの時期、特に危険だと専門家は指摘しています。

■要注意“親子グマ” なぜ危険?

 道路に面した住宅街に現れた1頭の子グマ。建物横のフェンスに手を掛けると、器用に乗り越え姿を消しました。

 札幌市では2日、子グマがおよそ5時間にわたり住宅街を徘徊(はいかい)しました。

 クマによる被害は3日も…。

近隣の住民
「向こうのほうからこうやって(男性が)『うーん…』と。山歩きの人が電話しているんだなと思って。『うーん』とうなって顔をおさえて、よく見たら血がだらだら。『救急車呼んで』、それですぐ救急車電話して」

 秋田県大仙市では3日午前7時ごろ、散歩中の80代男性がクマに襲われてけがをしました。

 隣の秋田市では朝、60代男性が親子グマ2頭に遭遇。そのうちの1頭に襲われて顔にけがをしました。

 今、親子と見られる複数のクマの目撃が相次いでいます。

 秋田市で田んぼのあぜ道を並んで疾走するのは、親子のクマ3頭です。細いあぜ道を通る時には走り抜け、少し広い道に出ると、先頭の母グマが足を止め、辺りを見渡してからゆっくりと歩き出しました。

 深夜の大仙市を走る車のドライブレコーダー映像です。交差点を曲がると、運転手が何かに気付き停車します。ライトの先には黒い影が。しかもよく見ると3つあります。

撮影者
「最初に黒い点が3つ見えて、何かと思っていたら、前の方からクマが車に向かってきた」

 3頭のクマは道路を横断します。その直後、クマが車に向かって走り出し、威嚇するような仕草を見せます。

撮影者
「用水路の方に(クマが)逃げていくのが見えたので、大丈夫かと思っていたらまた車に向かってきたので、車の中にいたけど、とても恐怖を感じました。違う形で出会っていたら…車じゃなかったら本当に危なかったなと思った」

 親子グマの危険性はどのようなところにあるのでしょうか。

岩手大学農学部 山内貴義准教授
「子グマを守らなくてはいけない。単独でいるより母グマは神経質になっていることが多い。人間が至近距離で子グマ、親子グマに遭遇すると、母グマに襲われる確率は、単独のクマに比べると高い」

 子グマに関しては…。

岩手大学農学部 山内貴義准教授
「(子グマに)至近距離で遭遇した場合、まず母グマをすぐ探して、見えない所から(母グマが)急に襲ってくる可能性もある。冬眠も一緒に穴に入ると言われている。母グマと一緒に入る穴を今、探しているところだと思う」

■検証映像 クマへの効果は?

 そんななか、今、急激に需要が伸びているものが…。

クマスプレーを輸入 エアーイズム 奈良真代表
「いつクマが入ってくるか分からない。一家に1本、用意した方が良いと思う」

 一家に1本、クマスプレーです。

エアーイズム 奈良真代表
「一部の特定の人が購入される商品だったのが、ここ2~3年くらい、市街地へのクマ出没とかが多くなってきた中で、一般の人もお母さんが『公園に行った時に怖い』『ピクニック行った時に怖い』ので購入。購入層がだいぶ広くなってきた」

 生活必需品になりつつあるクマスプレーですが、どの程度の力を発揮するのでしょうか。実際に使用した際の映像がこちら。森の中で1頭のクマと対峙します。一定の距離を取りつつ下がりますが、クマの動きはそれを上回る俊敏さです。そしてクマとの距離が近くなったタイミングで発射。正面からスプレーを浴びたクマは一目散に逃げていきました。

エアーイズム 奈良真代表
「(Q.成分は何が入っている?)分かりやすく言うと唐辛子」

 成分には唐辛子に含まれるカプサイシンが含まれているといいます。

エアーイズム 奈良真代表
「クマ撃退用に作られたスプレーは、平均で7~8メートルの噴射距離がある。距離を取ったうえで噴射することがまずは必要になってくる」

 追い風の場合はさらに噴射距離も伸びるため、風上から噴射することも重要だといいます。