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入院患者への暴行事件があった東京・八王子市の精神科病院を巡り、死亡した患者の遺族らが当時の院長らに損害賠償を求める裁判を起こしました。
八王子市の精神科病院「旧滝山病院」を巡っては、複数の職員が入院患者の頭を殴ったとして略式起訴され、罰金刑が確定しています。
旧滝山病院は東京都から「改善命令」の行政処分を受け、現在では名称を変えて理事長を含むすべての理事・社員が交代しています。
暴行を受けた患者とは別で、滝山病院に入院して2022年に死亡した川崎鋼一さんの遺族らが「反医療的な行為が行われていた」として、当時の滝山病院の理事長と病院を運営する医療法人に合わせて約7700万円の損害賠償を求めて今月31日、東京地裁に裁判を起こしました。
遺族側によりますと、川崎さんは病院のベッドでできた「床ずれ」を長期間、放置され、腰の辺りの皮膚が炎症、壊死(えし)したことで穴が空いたような状態になり、骨がむき出しになっていました。
その他の死亡した患者も足が壊死しているにもかかわらず放置され、ひざから下が完全に黒ずんでしまっていたということです。
遺族の代理人弁護士は「患者の体位を変えれば簡単に防げるようなものばかりで、病院が全く介護をしていなかったことが分かる」と指摘しました。
そのうえで「これは医療過誤ではなく反医療行為だ。精神病院だから医療水準を下げることになってはならないことを訴えていきたい」と話しました。
川崎さんの息子は「滝山病院は元々、父親が通院していた病院から紹介された。家族としては安心して入院させたが、治療されずに殺されたという思い」と涙を流しながら話しました。
 
  
  
 








