前日まで打撃不振に苦しんでいた大谷翔平選手(31)。リーグ優勝をかけた大一番で復活を遂げた要因は何だったのでしょうか。元メジャーリーガーに聞きました。
■投手・大谷は「すべての球種に自信ある」
ブルワーズとの激闘を終え、緊張から解き放たれた大谷選手。ここまでのポストシーズン、投手・大谷は、強豪を相手に2試合に登板して2勝。先発投手としての役目を果たしてきました。
現役時代、頭脳派ピッチャーとして活躍した元メジャーリーガーの長谷川滋利さん(57)はこう分析します。
「見ていて思うのは、すべての球を自分のものにしている。私だったらカーブが苦手とかスライダーとチェンジアップは得意というのがあるが、彼の場合は(球種)4つともすべて自信を持って投げられているので、そこは頼もしいですよね」
■屋外でバッティング練習 柵越えを連発
その一方で、ワイルドカードシリーズで2本のホームランを打った後、相手の厳しい攻めもあり、打撃で苦しむ姿がありました。
長谷川さん
「ちょっと力が入りすぎたところもあるんですよね。疲れている、相手の攻めが厳しい。ちょっと自分も力が入っちゃった。でないと、彼のレベルでそうはならないと思う」
その大谷選手が屋外でバッティング練習をする珍しい日がありました。飛距離150メートルの大きなあたりを含む、柵越えを連発した大谷選手。バッティングの気になるところを確認していたと言います。
その成果が早速出たのが、日本時間17日の試合でした。
体勢を崩されながらもライトのライン際にスリーベースヒットを放ち、先制点の足場を作りました。
大谷選手
「必ずしもいいアプローチだけがヒットになるわけじゃないので、きのう(おととい)みたいに崩された打席の中で、いいところにライン際に残ってくれたりっていうのは、やっぱり自分がいい形で待てているのかなと思っています」
■1試合3発「ここぞって時の集中力がすごい」
そして、日本時間18日の試合では大谷選手自身、手応えをつかんで打席に臨んでいました。
大谷選手
「きょうは見え方が良かったと思います。練習でやってきたことをしっかりときのう(おととい)の試合を含めて、きょう、また試合に入った時に打てそうな感じで打席に立てていた」
長谷川さん
「誰もがびっくりしたと思うんですけど、やっぱり1打席目ですよね。彼のメンタルはおばけ級なので、おそらく気にしていないですけど、もやもやしているものは消えたでしょう」
この1本から1試合3本の固め打ちが始まりました。こうなると大谷選手は止められなくなると長谷川さんは言います。
「ここぞって時の集中力がすごいのと、打ち出すときょうみたいに打って本当に止められなくなるので、ホームラン出るところに投げないっていうことを考えます。それしか防ぎようもない」
ワールドシリーズの連覇がかかるドジャース。マリナーズ出身の長谷川さんは、今後の展望について次のようにみています。
「ワールドチャンピオンになるのが最大の目標だと思うんですけど、やっぱり本人(大谷選手)は活躍して勝ちたいと思っていると思うので、ドジャースとマリナーズが出ればいい試合が見たいですね」
(「グッド!モーニング」2025年10月19日放送分より)