3日未明、三重県名張市で起きた軽自動車が横転する事故で、10代の女性3人と20代の男性2人が死亡しました。軽自動車の定員は4人ですが、当時車には6人が乗っていました。
■車体「く」の字に変形
運転席のドア部分が大きく曲がった車。屋根も原形をとどめないほどつぶれ、車体は後部座席のあたりで「く」の字に変形しています。
3日未明に起きた軽自動車が横転する事故。警察によると、亡くなったのは名張市内の建設業・大上元輝さん(23)、車の名義人の高橋曹さん(20)、さらに女子高校生を含む10代3人、合わせて5人です。同乗していた男子高校生1人が重傷です。
現場は奈良県との県境に位置する三重県名張市にある国道165号、片側一車線の緩いカーブです。
縁石にぶつかった車は車体をこすりながら助手席側に傾いたまま走行、電柱に屋根からぶつかっていったとみられます。
この衝撃で、車の屋根が、ブルーシートで囲まれたところまでめくれあがったのではないかということです。
制限速度は50キロ。近隣住民は「信号もないし下り坂なのでスピードを飛ばしやすいのかな」と話します。
事故のあった時間帯近くの防犯カメラには、高速で走り抜ける車もみられました。
■定員オーバーの危険性に警鐘
事故に遭った軽自動車には合計6人が乗っていましたが、本来の定員は4人。
専門家は「定員オーバー」の危険性に警鐘を鳴らします。
ジャーナリスト 柳原三佳氏
「2名が余分に乗るということは、だいたい平均体重からして100キロ以上は重量が増えることになります。カーブで遠心力が大きくなってしまって非常に曲がりづらくなります。それからブレーキも重量が増えると利きづらくなります。車が少しスピードを出しすぎたりすると制御不能に陥りやすくなって今回のような事故が起こってしまう」
また問題になるのが、保険です。
保険の規定の中には、「定員オーバー」によって正規の乗車シートに座っていない場合は、保険が下りない可能性もあります。
「支払いの金額を査定する時に、同乗者がどこに乗っていたか、同乗者がどういう乗り方をしていたかというのを細かくチェックして減額をしてきたり、そういうことはあると思います。窓から身を乗り出していたり、荷台に乗っていたり、人間が乗ってはいけないスペースに乗っている場合は同乗者としてみなされないので、保険の対象外ということになります」
(「グッド!モーニング」2025年10月4日放送分より)