人生100年時代と言われるなか、シニアの働き方が大きく変わっています。金融業界では定年を「70歳」まで延長する企業も出ています。狙いはどこにあるのでしょうか。
■シニア面接会は“長蛇の列”
14日、都内で開催されたのはシニアの仕事を支援するイベントです。開場と同時に多くの高齢者たちが…。
来場者(79)
「先月、働いていた職場が誕生日が来た次の日に『退職です』と急に言われて。79歳だから退職と言われて。ずっと朝5時に起きて弁当に作って、団地の掃除をやっていた。それがなくなったら頭はフワフワしちゃって、仕事がないってすごくつまらない」
シニアの採用に意欲的な企業が参加して就職面接会が行われました。
面接官
「失礼ですが、おいくつ?」
面接者
「74歳です」
面接官
「見えないです、若いですね」
清掃や警備などを行う会社の面接を受けるのは74歳の男性です。
就職面接会の参加者
「現在、公立大学の施設警備をしていて、よりフレキシブルな勤務時間のあるところが良いと思って」
就職面接会に参加 清掃・警備会社
「(Q.会社の定年は何歳?)正社員は65歳、その後はパートとして再雇用。今、再雇用で87歳の人が働いている」
■銀行「年齢関係なく能力発揮」
定年を延長する動きも拡大しています。従業員3万1000人ほどのメガバンク「三菱UFJ銀行」では…。
三菱UFJ銀行 人事部調査役 黒田恭介さん
「2027年4月に人事制度の改定を予定。新入社員の初任給の引き上げ、若手・中堅の賃金の引き上げ、子育て層の支援も含めて手当の充実を図っていく。もう1つは定年を満60歳から65歳に引き上げ。これに合わせて55歳で職務を軽減する運用があったが取りやめ、65歳まで銀行員として能力を発揮いただけるような制度に移行する予定。お客様のニーズも多様化するなかで、すでに仲間としている50代、60代の従業員の経験、知見を年齢に関係なく発揮してもらって、(今後)我々のビジネスが複雑になっていくと考えているので、若手中堅層も含めて年齢にかかわらず活躍いただく必要がある」
■定年“70歳まで延長”狙いは
さらに、今後は“定年70歳時代”が到来するかもしれません。
従業員4万8000人ほどの大手保険会社「明治安田生命」です。
明治安田生命保険相互会社 小笹貴之人事部長
「来年から70歳に定年を引き上げて、職員は職務に制限なく70歳まで頑張っていただけるのが大きな変更点」
すでに定年を65歳にしていたなか、来年4月からは大手金融機関としては初めて70歳にまで引き上げます。
70歳定年制度を希望 法人事務オペレーション部 審議役 浦嶋良仁さん(63)
「今月で64歳になる、来年65歳。今年41年目、その8割が、企業年金、団体年金の仕事をずっとやっていて、退職金もこれまでは(積み立てが)止まっていたが、勤務に応じて増えていくのは非常にありがたい制度改正」
一方、会社側が求めることは…。
明治安田生命保険相互会社 小笹貴之人事部長
「当社ではお客様に長く寄り添う生命保険事業を営んでいる。お客様対応、営業現場における形ではこれまでの経験や知見、人ならではの価値を提供できる。そうした人材が非常に需要になってくる」
ただ、定年を70歳に引き上げる議論の際には社内から懸念も…。
明治安田生命保険相互会社 小笹貴之人事部長
「『若手人材の活躍場面を阻害するのではないか』という声も。その点については若手からシニア全員が活躍できる人事運用を心掛けてきた。マネジメント層においては『年上部下をどういうふうにマネジメントするか』懸念点も寄せられた。シニアの皆さんがどういう人たちなのか、どういうふうにマネジメントすればいいのか、研修も提供している」
70歳定年制度を希望 法人事務オペレーション部 審議役 浦嶋良仁さん
「会社が期待していることをきちっと返していけるか。60歳を超えると体力面など加齢に伴うものが出てくる。組織が期待していることと自分がやっていきたい、貢献したいことを合わせることがすごく大事だと思うので、そういったなかで貢献していきたい」
今後は家族との時間も大切にしながら仕事を続けていきたいといいます。
































