琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄(みなと・かずお)さんです。
湊 和雄さん「宜しくお願いします」
今回のテーマは「今シーズンの鳥の繁殖」です!
湊 和雄さん「梅雨明けも秒読みのようですね。亜熱帯の梅雨は激しい季節ですが、ちょうどその時期に繁殖を迎える野鳥も少なくありません。今シーズンのやんばるを代表する野鳥の繁殖はどうだったのでしょう?」
どうだったんでしょうか、VTR見てみましょう!

湊 和雄さん「まずトップバッターは一昨年やんばる固有種になったホントウアカヒゲ。これは雌の大人の鳥(成鳥)です。額から胸にかけて白いのが雌の特徴です」「地上で餌(ほとんど動物質)を見つけ、嘴で咥えていますが食べません。何処かへ運んでいきます。これは近くに巣があって雛に運ぶ行動なのです」
湊 和雄さん「こちらは、雄の大人の鳥です。雌と違って額から胸にかけて黒いのが特徴です。雄だけ黒いので、これを髭に例えた和名です(他の説もあり)。雌同様に餌を咥えていますが、やはり自分では食べずに何処かへ運んでいきます。やはり子育て中のようです」
湊 和雄さん「これもホントウアカヒゲの雄ですが、少し毛並みが違いますね。これは今年繁殖した幼鳥なのです。成鳥に比べて警戒心が薄いように感じられます。そして、自分で餌を獲って食べましたね。順調に成長している証でしょう」

湊 和雄さん「こちらは雌ですが、成鳥に比べるとどこか幼さが残っていて、やはり今年繁殖した若い雌に思われます。あちこちで雄や雌の若い鳥が見られましたから、ホントウアカヒゲの今シーズンの繁殖は順調のような印象を受けました。今年は無理して巣を探したりしなかったので、ほっとしました」
湊 和雄さん「二番バッターはヤンバルクイナ。地上で見つけたカタツムリを、やはり自分で食べずに奥の茂みに運んでいきました。そこに雛が待っているでしょうね。ヤンバルクイナはカタツムリとミミズが大好物です」

湊 和雄さん「今シーズンは、黒いヒヨコのような雛は見ていません。では、繁殖はどうだったのでしょうか?この水辺で盛んに餌を食べているヤンバルクイナですが、よく見てください。胴体の縞模様が少しボヤけています」「そして、嘴と脚の赤色があまり鮮やかではありません。やはり、このヤンバルクイナも今年繁殖して、かなり成長した若鳥なのです。ここでは2羽観察できました」
湊 和雄さん「では、比較に完全に成長した大人のヤンバルクイナを見てください。胴体の白黒の縞模様はクッキリしてコントラストがありますね。そして、嘴と脚の赤色はかなり鮮やかですよね。既にこれだけ成長した若鳥がいるということは、今シーズンの繁殖は順調だった証拠ですね」
湊 和雄さん「3番手はノグチゲラ。これは巣に餌を運んできて雛に与え、飛び立った雌親鳥。速すぎてよく分からないかもしれないので、飛び出るところを16倍スロー映像で」「次は雄親鳥。頭の上が赤いのが雄の特徴です。黒っぽいのが雌。やはり16倍スロー映像で、雄親の飛び立つところ」

湊 和雄さん「今季は雛の姿を観る機会はありませんでした。しかし、雌の珍しい行動が観察できました。キツツキは、このように樹上で餌探しをするのが普通です」「しかし、原始的なキツツキのノグチゲラはこのように地上に降りて餌採りをすることがあります。ただ、これまでそれは雄特有の行動だと言われていました。ところが、これは頭の上が黒っぽい雌です。オオムカデの仲間を捕まえる、かなり珍しいシーンです」
湊 和雄さん「このように今シーズンは、あまり繁殖シーンを深く追うことはしませんでした。不安定な天候もその理由ですが、今シーズンはどの種類もかなり繁殖が早めだったことも影響しています。しかし、これらの3種類の野鳥は、どれも順調だったことが窺われます」
湊さん今回も貴重な映像ありがとうございました!以上、リュウキュウの自然でした。







































