楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。よろしくお願いします。
長田勇さん「よろしくお願いします。今回はサンゴの産卵をお届けしますが、今年初の観察は、なんとゴールデンウィーク期間中だったんです。
そうだったんですね、とても楽しみです。では早速VTRをどうぞ。

長田勇さん「毎年、日本一早いサンゴの産卵を狙うとなると、水温の上昇具合がどこよりも早い八重山諸島になります。そして石垣島でのサンゴの案内役といえばこの方、峰さん。実は前日の2日に峰さんたちは日本一早いサンゴの産卵を見ているんです。その情報をいただき、1日遅れての参戦となりました」

夕日がキレイですね。
長田勇さん「産卵を一目見ようと多くのお客さんで船上は賑やかです。見るのが初めてという方も何人かいらっしゃいました。日没を待って、伊原間の沖2kmのポイントへ、まずは峰さんがエントリー」
いよいよですね。
長田勇さん「水温は25.7度、早い時間帯に産卵するサンゴを探します。午後7時35分、待ちに待った瞬間です。水深8mにあるミドリイシの仲間、ウスエダミドリイシが産卵を始めました」

この赤い粒が卵なんですね、それにしてもたくさんの数ですね。
長田勇さん「この粒状のものはバンドルと呼ばれています。サンゴのポリプから放たれるカプセル状のもの。中には10個ほどの卵と無数の精子が入っています。バンドルは、水面まで到達した後に弾けて、他のサンゴの精子や卵子と受精します。何度見ても感動的なシーンです」
見とれてしまいますね。

長田勇さん「周りにあるウスエダミドリイシも同調し、ほぼ同じタイミングで産卵開始。中層には無数のバンドルが漂い始めました。産卵シーンを初めて見る方も、しっかり写真に収めていましたよ」
良い思い出になりそうですね。
長田勇さん「早い時間帯に産卵するサンゴ、およそ20分に渡り産卵ショーが繰り広げられました」
卵は水面に向かっていくんですね。何とも不思議です。
長田勇さん「そして東の空に上った、ほぼ丸く見える月が水面を照らすころこの日2度目のエントリー。午後10時5分、遅い時間帯に産卵するミドリイシの仲間がバンドル放出を開始しました」
サンゴの種類によって産卵する時間帯が違うんですね。

長田勇さん「そうなんです、バンドルがポリプから出る瞬間をアップで撮影。一粒一粒は小さいものの、直径1mの大きなテーブルサンゴや骨格の太い枝サンゴが産卵してくれたおかげで、あたり一面凄いことに、中層はバンドルで埋め尽くされています。こうやってアップで見ると、思わず一緒に力んじゃいます」
こうやって生まれるんですね。
長田勇さん「この日は成熟した親のサンゴたちが次々に産卵してくれました。浅瀬にある小さなサンゴは、前日にいくつか産卵していたものの、大きなサンゴの一斉産卵は、この日が今年初となりました!」

長田勇さん「峰さん、大きなテーブルサンゴの産卵で大喜び。ここの海域は、2024年の水温上昇で浅瀬のサンゴが大きな被害を受けたものの、水深5mより深いところにあるサンゴは生き残ったものが多かったんです。またこうして産卵してくれたことにより、イキイキとしたサンゴ礁が復活してくれるのも、そう時間はかからないかもしれませんね」
ほかの海域でも産卵は見られるんですか?
長田勇さん「はい、実は沖縄本島でもGW期間中に少しだけ産卵したようなんです、ミドリイシのサンゴは、5月末から6月初旬に八重山諸島や沖縄本島、慶良間諸島など、沖縄の多くの地域で一斉産卵が行われると思われます」
なるほど、まだまだ続くんですね。
長田勇さん「そうなんです、それにしても今年初の一斉産卵、感動的でした。『海の中で桜吹雪が舞っているよう』と表現する方もいますが、私はこうやって撮影していると宇宙空間を飛んでいる気分になります。水面は、まるで天の川、やっぱり宇宙にいる気分」
とても幻想的です。
長田勇さん「皆さん、いい笑顔。沖縄のサンゴ礁はミドリイシだけではありません。様々な種類のサンゴの産卵は時期をズラしながら10月頃まで続きます」
長田勇さん「何度見ても感動出来るシーンなんです。私も体力の続く限り、また見に行きたいと思います」
心に残る美しさ、そして生命の力強さを感じました。今回も貴重な映像をありがとうございました。以上、楽園の海でした。







































