“決裂”で終わったアメリカとイランの停戦協議。番組では協議の焦点となっていた「ホルムズ海峡」をきのう撮影した映像を入手。開放とは程遠く、船が何隻も停泊しているのが確認できます。中東の緊迫度が、再び高まっています。
■バンス氏「トランプ大統領に12回連絡」
日本時間の午前11時。
(CNN)「バンス副大統領はつい先ほど、アメリカとイランは戦争終結に向けた合意に達することができなかったと発表しました」
11日午後から日をまたいで行われたという協議。
(バンス副大統領)「交渉開始から21時間が経っている。イラン側と多くの実質的な内容の協議を行いました。これは良いニュースです。悪いニュースは、合意に達していないということです。アメリカよりもイランにとってずっと悪いニュースだと思っています。合意に至ることなくアメリカに戻ることになります」
この会見の直前までイランメディアは協議の「1日延長」も伝えていました。
なぜ、たった1日で協議は決裂したのでしょうか?
映像はいまだに公開されていませんが、戦闘終結に向けたアメリカとイランの協議は仲介国のパキスタンを交えて3者協議の形で、対面で行われました。
協議にはバンス副大統領らアメリカの代表団とガリバフ議長らイランの代表団に加えて仲介国のパキスタンから陸軍参謀長も参加したといいます。
(バンス副大統領)「大統領への連絡は絶えず行っていました。何回連絡したかはよく覚えていませんが、交渉中に6回とか12回くらいでした」
バンス副大統領が会見を行う直前、トランプ大統領は総合格闘技の観戦に興じていました。観戦中、ときおりトランプ大統領に耳打ちするルビオ国務長官の姿が…なにやらスマートフォンの画面を示して説明しています。
■「核保有」「ホルムズ海峡」で溝か
バンス副大統領が会見で合意に至らなかった理由として上げたのは…
(バンス副大統領)「彼らが核兵器保有を目指すつもりがないこと、短期間で核兵器を手にするツールを得ようとしないこと。これらがアメリカ大統領の核心的な目標で、交渉で達成しようとした部分です。」
これはイラン側が提示した、10項目の和平案です。
「ホルムズ海峡の継続的な管理」や、「ウラン濃縮の容認」などを求めています。
(バンス副大統領)「私たちのレッドラインとは何か、譲れる線、譲れない線をできるだけ明確に伝えました。しかし彼らは受け入れないという選択をしました。」
イランのタスニム通信は協議中、「アメリカ側が過度な要求を突きつけ、ホルムズ海峡をめぐり深刻な対立がある」と伝えていました。
会談の終了後、イラン外務省の報道官は…
(イラン外務省 バガイ報道官)「合意に至った項目もあったが、合意できなかったものも2、3あった。ホルムズ海峡など今回新たに追加された条件がとても複雑だ。」
■イラン警告「米軍艦 見かけたら発砲」
協議中、トランプ大統領はホルムズ海峡についてこう述べていました。
(トランプ大統領)「我々は掃海艇を派遣し、海峡の掃海を行っている。交渉中だが合意しようがしまいが、私にとっては違いはない。我々は海峡を開放するだけだ」
トランプ大統領は「日本のことも」名指しで批判しています。
(トランプ大統領のSNS)「我々は現在、ホルムズ海峡の掃海作業に着手しています。中国、日本、韓国、フランス、ドイツをはじめとする世界中の国々への善意として。信じがたいことですが、彼らにはこの作業を自分たちで遂行する勇気や意志が欠けているのです。」
そして、アメリカ中央軍は協議中、海軍のミサイル駆逐艦2隻がホルムズ海峡を通過したと発表しました。
イランの革命防衛隊が敷設した機雷を完全に除去する任務の一環だといいます。
これに対し、イラン側とみられる無線は、こう警告。
(イラン側とみられる無線)「いかなる軍艦も、イランの領海を通過することを許されません。この海域で軍艦を見かけたら、発砲します。我々はそれを望みません。聞こえましたか?どうぞ。」
これにアメリカ軍の駆逐艦とみられる無線は…
(アメリカ軍駆逐艦とみられる無線)「通過通航権は国際水路を通過できる権利です。通航を妨害されたら自衛します。」
■イラン機雷敷設か「船の足止め多数」
協議の焦点となっている「ホルムズ海峡」は、今どうなっているのか?
番組が1カ月ほど前に取材した、ペルシャ湾内に足止めされたUAEの石油タンカーの船長。今でも止め置かれたままです。
(UAEの石油タンカー ラマン・カプール船長)「周りの船はまだここに留まっています。あまり動きはありません。(ホルムズ海峡は)まだ封鎖されています」
(カプール船長)「現在、私の船の周りには非常に多くの船があります。」
カプール船長が撮影した映像にはたしかに、足止めされた数多くの船が映っていました。
2週間の停戦合意が発表された直後、革命防衛隊はオマーン側の海域を機雷が敷設されている可能性のある危険区域に指定し、イラン側の海域を通るように指示したといいます。
ニューヨーク・タイムズによると、イランはアメリカとイスラエルによる攻撃の直後に、小型船を使ってホルムズ海峡に機雷を敷設しましたが、無計画に敷設したため、すべてを特定できなくなっていて、一部は漂流している可能性もあると伝えています。
(石油タンカー カプール船長)「かなり危険で、みんな機雷のことを心配しています。機雷に触れたら、私たちは爆発してしまう。船が吹き飛んでしまう」
機雷を敷設したイラン自身が迅速に除去する能力を持っていないため、トランプ大統領が要求するホルムズ海峡の開放が進まない要因になっているといいます。
■ヒズボラ拠点を攻撃 選挙勝利目的か
レバノンでの戦闘終結については、協議前から主張が真っ向対立。
イスラエルは、2週間の停戦合意に「レバノンは含まれない」として、8日に首都ベイルートなどに最大規模の攻撃を実施しました。
狙いは、レバノンの親イラン武装組織「ヒズボラ」です。
「ヒズボラ」は1982年、レバノンに侵攻したイスラエルに対抗するため、イランの軍事的・経済的支援のもとで誕生。長年、両者は激しい敵対関係にあります。
イスラエル軍は、11日、停戦協議の最中にも、「過去24時間で200以上のヒズボラの拠点を攻撃した」として、空爆の映像を公開しました。
イスラエル軍の元准将で、国家安全保障研究所の名誉上級研究員、シュロム・ブロム氏は、イスラエルにとって、「ヒズボラ」の壊滅も、重要な目標だと言います。
(元イスラエル軍 准将 シュロム・ブロム氏)「目標はイランとその代理組織との関係を終わらせることです。レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派、ガザのハマスも依然として存在しています。」
さらに、イラン国内への攻撃もまだ十分なものではないと指摘します。
(シュロム・ブロム氏)「イラン軍、主に革命防衛隊が保有する弾道ミサイルの数は、依然として多いです。ネタニヤフ首相は、現段階でイランとの戦争を止めたくないと考えています。」
秋には総選挙も控えているネタニヤフ首相。イスラエル国内の世論調査では、81%がイラン攻撃を支持し、63%が体制崩壊まで続けるべきだと回答しています。
(シュロム・ブロム氏)「ネタニヤフ首相はイスラエル国民に対して、目標を達成し、成功させたと示したいのです。そして選挙に勝利したい。これがイスラエル政府の立場です。」
アメリカ中央軍は12日、SNSに海軍の兵士が作戦空域での夜間作戦に向け、航空機の準備をしていると投稿。もう話し合いでの解決はないのでしょうか。
(バンス副大統領)「私たちはここから離れますが、非常にシンプルな提案を残していきます。イラン側が受け入れるのかどうか、見ていきましょう。」
4月12日『有働Times』より
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