ここからは楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。よろしくお願いします。
長田勇さん「よろしくお願いします。今回は水中生物の目に焦点を当てていろいろと撮影して来ましたので、そちらをご覧頂きたいと思います」
目ですか、面白そうです。さっそくVTRをご覧ください
長田勇さん「まずはカクレクマノミ、目を見てください、表面には透明の角膜があり、その中にレンズとなる水晶体があります。黒く見えている部分は瞳、人間の目に似ていますよね」

色こそ違いますが確かに似ていますね。
長田勇さん「でも、瞼はありません。生まれたばかりの幼魚。魚にとって1番の進化は、物がボヤけないで見える事。クマノミの視力は0.1くらいと言われています。初めて見る水中世界を楽しんで欲しいですね!次はじっくり観察できるエソの目を見てみましょう。前を向いたまま一点をじーっと見つめています」
とってもかわいいんですが、砂に埋まっちゃっていますね。

長田勇さん「隠れながら獲物を狙っているんです。目に注目すると虹色に輝いていますね、美しい瞳です。魚の見ている景色は、遠くはボヤけて近くのものにピントが合う、人間で言う『近視』のような見え方になるそうです。ピントを合わせるときは、水晶体の位置を前後に動かします」
「目の近くを色々なものが飛び交っています。角膜で保護していますが、瞼があったら絶対閉じたいと思う状況ですよね。よくよく考えたら、水中で目を開けっぱなしっていうのも凄いことです」
確かにずっと瞳が見えていますもんね。
長田勇さん「続いては甲殻類、魚とは全く違った目を持っています。こちら、アカツメサンゴヤドカリ、ヤドカリの目は昆虫と同じ複眼です。無数の眼が集まって一つの眼を作っているのが複眼。でも視力はあまり良くないと言われているんですよね。特徴的なのは棒のような眼柄(がんぺい)の先端に目がついていること」

先っぽが目だと見えにくいのかなと思ってしまいますが。
長田勇さん「でも傾斜のあるところを自ら降りていくくらいですから、足元はちゃんと見えているはずです。こちらはシャコ、動物界の中で最も複雑で発達した視覚を持っていると噂されています。人間は、色を検知する時に、赤・緑・青という3種類の光を受けて判断します。シャコは12種類の光を受ける事ができると言われています。その結果、人の目では見ることができない紫外線なども検知出来るそうです。見ての通り、ほぼ360度見渡す事が出来ます」

目をグルグル動かして、全て見えているんでしょうね。
長田勇さん「はい、それぞれの目は3つの領域に分かれていて、片目だけでも物体の奥行きを認識することが可能。他の生き物には真似できない高い能力を持っている生き物がシャコなんです」
なるほど、見る目が変わりました。
長田勇さん「次はカレイの仲間、トゲダルマガレイ。魚の中ではダントツで視野が広そうですね。視力は他の魚と一緒で0.1くらい。そんなに良いわけではありません。でも、常に周囲360度をカバーして様子を伺っています」

こちらも先ほどのシャコの目のようにグルグルさせていますね。
長田勇さん「真後ろから撮影しているんですが、しっかり私とも目が合いました。さてここからは皆さんにお馴染みの水中生物の目を見ていきましょう。まずはタコ、タコの目は細長い長方形。視力は、0.7くらいだと推測されています。魚と比べるとかなり良いですね」
じっと見てみると、ちょっと怖い印象も受けますね。
長田勇さん「そうですね、赤い部分が瞼の役目をするのかな?と思われがちですが閉じません。実は、タコの目は驚くべき機能を持っています。人間の目は、逆立ちしたら景色も逆さまになりますよね?でもタコの場合、体 がどんな向きになっても常に水平を保つ事が出来るんです。もちろん、見えている景色も逆さまにはならず、水平を保ったまま、すごい機能ですよね。

びっくりな機能ですね、一度体験してみたいです。お、タコの次はイカですね。
長田勇さん「はい、方言で『クブシミ』と呼ばれているイカ、コブシメ。瞳孔の形が特徴的ですよね。水中生物の中ではトップクラスの視力0.9の目を持っていると言われています。愛嬌のある憎めない感じの形をしていますね」「こちらはアオリイカ、視力は若干下がって0.6、コブシメと比べても黒目の部分がかなり細くなっていますが、ちゃんと見えているんでしょうか?」

目の周りがブルーで綺麗、体の色ともマッチしていてカッコいい目をしていますね。
長田勇さん「最後は、ここ最近出会った生き物の中で、一番『目力』のあったお魚、ホシカゲアゴアマダイ、通称ジョーフィッシュと呼ばれていて人気があります。視力は0.1、でも、すごく目に力があります!」
目力すごいですし、彫刻みたいですね、かっこいい。

長田勇さん「そうですね、決して喧嘩を売っているわけではありません。至近距離で撮影したので、視力が悪くてもしっかり私の顔を覚えてくれたかもしれませんね」
長田勇さん「今まで、目だけをこれだけ意識して撮影したことは、ほとんど無かったので撮影していても楽しかったです」
知らないことだらけで、本当に勉強になりました。今回もステキな映像をありがとうございました。
以上「楽園の海」でした。






































