最高裁がトランプ大統領にNOを突き付けた「関税」
トランプ大統領は、判事らを「国の恥だ」とののしり、全世界に10%の新関税を課すと発表しましたが…
その発表から1日も経たないうちのトランプ大統領のSNSへの投稿です。10%からさらに5%引き上げて、15%の関税を課すと、突如として言い出しました。トランプ大統領の関税政策に世界が振り回されています。
■“トランプ新関税”10%→15%表明
SNSへの投稿から約9時間後、メラニア夫人とホワイトハウスの夕食会に登場したトランプ大統領。
関税については語りませんでしたが、この1年の成果を強調しました。
(トランプ大統領)「我々は歴史的な転換を成し遂げた。停滞を成長に、弱さを強さに。混乱を秩序・自由・正義に変えた」
看板政策の法的根拠が司法から否定されたトランプ大統領。
「タリフ(関税)マン」を自称し、貿易だけでなく外交にも関税を駆使してきました。
今回違法とされたのは、去年4月、トランプ大統領が貿易赤字の大きさなどに応じて各国にかけた「相互関税」です。
(トランプ大統領)「1行目は中国だ。34%の相互関税を課す」
「関税でアメリカの貿易赤字を解消する」そう主張していたトランプ大統領ですが…
アメリカ商務省が19日に発表した貿易統計によると、「2025年のモノの貿易赤字」は過去最大となる約192兆円(1兆2409億ドル)。トランプ大統領の主張とは、逆の結果が出ています。
■「政府は返金を」訴訟会社は歓喜
実際に関税をアメリカ政府に納付するのはアメリカ国内の輸入業者です。
トランプ関税に対して訴訟を起こした、中国の工場でおもちゃを製造するイリノイ州の会社は…
(おもちゃ販売会社社長)「非常に興奮しています。これは違法な税であり、最高裁判所は私たちに同意してくれました。当社にかかる去年の税率は100%を超えていました。私たちだけでは対処しきれません。あまりにも高すぎる。政府は違法に奪いました。返金しなければならない」
ウォール街で最高裁判決の受け止めを聞くと…
(投資会社CEO)「これは最高裁判所によるひどい判決だと思います。関税は確実に効果を発揮していたと思います。指標やデータを見ても、膨大な製造業の国内移管で20兆ドルもの投資が国内に流入しています」
一方、ワシントンでは…
「関税政策はひどいものだったと思います。本当に悪い考えだった。これらの関税負担は間違いなくアメリカ国民に転嫁されたと考えています」
「トランプ大統領はあらゆる権限で国を危険な状態に追い込んでいます。日本や世界中の人々に、我々が現状を把握していることを知ってほしい」
シンクタンクの調査によると、トランプ関税によってアメリカの人々は去年1年間で1世帯あたり1000ドル(約15万円)の負担を強いられています。
最高裁判決の前日、トランプ大統領は工場労働者を前にこう訴えていました。
(トランプ大統領)「関税がなければどうなる?誰もが破産するだろう。アメリカ全体が破産するだろう」
秋に中間選挙を控え、支持率の低下が続いているトランプ大統領。
関税の収入を財源に「高所得者を除くすべての国民におよそ30万円を支給」する予定だとも語っていましたが、今回の判決で、その先行きは不透明になっています。
■新関税15%「他国を崩壊させる力」
トランプ大統領は会見で「通商法122条」を新たな法的根拠として世界各国に一律10%の追加関税を課すと発表。それを1日も経たないうちに15%に引き上げると投稿しました。
さらに、ベッセント財務長官は今後、通商法301条など別の法律を使った関税を発動する方針を示していて、「各国への関税は同じ水準に戻すつもりだ」と述べています。
インドなど世界各国から関税について問い合わせが殺到しているという弁護士は…
(クラーク・ヒル法律事務所 マーク・ルドウィコスキー弁護士)「トランプ大統領がきのう言いたかったのは通商法122条や301条があるから『この問題が消えると思うな』『我々には依然として国を標的にする能力がある』ということだと思います。トランプ大統領は個別の国を標的にし、国を崩壊させる力も持っています。各国は『相互関税はなくなった』と安易に考えるべきではありません」
2月22日『有働Times』より
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