12月に入ってもクマの目撃情報が止まりません。コロナ禍を乗り越えた秋田県の繁華街は忘年会の自粛ムードに“クマ禍”になっていると悲鳴を上げています。
■コロナの次は「クマ禍」直撃
秋田市の川沿いを映した防犯カメラの映像にはランナーが通った2分後、猛ダッシュするクマの姿が…。
クマはそのまま川の方へと進むと、川を渡って土手を乗り越え、住宅街へと姿を消しました。
そして長野県塩尻市では8日午前6時10分ごろ、成獣とみられるクマが目撃されました。
元猟友会の近隣住民
「夜、朝の外出は控えた方がいい、そんな感じがする」
今年はこれまでにない出没となった秋田市。繁華街は異様な光景です。
川反外町振興会 那波尚志会長
「人出の状況はコロナ禍だなと感じる。“クマ禍”。」
■忘年会を自粛…キャンセル続出
秋田市最大の歓楽街・川反。2カ月前には大勢の人でにぎわっていた繁華街が7日は歩く人も少なく閑散としていました。
川反外町振興会 那波尚志会長
「肌感覚で(人の多さは)3分の1以下という感じはする」
先月、川反周辺の防犯カメラには街を徘徊(はいかい)するクマの姿が。さらに、クマが通り過ぎた直後に通行人が歩く様子が…。
こうしたクマとの遭遇を避けるため、外出を控える人が多くなったといいます。
炉端・海鮮すずらん 菅原和真店長
「大体、この時期になってくると忘年会の予約など増えてくるが、例年に比べると(予約は)2、3割減っている」
県には「クマが出没したことで従業員が子どもの送迎に行き、出勤できない」といった相談も寄せられているといいます。
こうした事態を受け、秋田県知事はSNSで“異例の呼び掛け”をしています。
秋田県 鈴木知事のSNSから
「県内では11月10日を最後に人身被害は発生しておりません。一方、県内の飲食店は外出控えによる売り上げ減に今も苦しんでいます。みなさんで忘年会へ出かけて応援しましょう」
先月19日に川反周辺の防犯カメラに映っていた週の目撃情報と見比べると、周辺で20件以上ありましたが、先週は1件にまで減りました。
周辺での目撃情報は減ったものの、店は“クマが寄り付かないための対策”を行っています。
炉端・海鮮すずらん 菅原和真店長
「ごみ袋を3重ぐらいにして、なるべく臭いを出さないように対策はしている」
他の店でも自動ドアを手動にし、クマが入ってこない対策などを行っています。
川反外町振興会 那波尚志会長
「警戒心のオーラを張って、ぜひこの川反界隈(かいわい)に遊びに来てもらえるといいなと願うだけ」





















