香港のマンション火災で死者は120人を超えました。そして、マンションから命からがら逃げ出した住民が撮影した映像です。当時の緊迫した火災の瞬間が見えてきました。
■住民が撮影 緊迫“火災の瞬間”
火災の最中にマンションの住人が撮影した映像には、炎が迫っているのか窓の外が赤いのが分かります。
玄関を開けた瞬間、目の前が真っ暗になり、煙にのみ込まれたというリーさん。28日に退院し、ANNの取材に応じてくれました。
2階から避難した住人 ウィリアム・リーさん
「肌着しか着ていなかった。当時ひどい火事と認識していませんでした。2階に住んでいたから階段を使って外に逃げられるかと思った。濡れたタオルで口をふさいで外に出ました。携帯のライトを照らしたが何も見えず怖かった。喉は焼けそうな感じがした」
リーさんは、煙が充満した部屋の中で窓の外に消防の姿を見つけ、ライトを振って合図したといいます。
発生から3日目、時間を追うごとに死者は増え、その数は120人を超えました。消火にあたった消防隊員も犠牲になり、1人が死亡、12人がけがをしています。亡くなった37歳の消防隊員は、10年交際した女性と来月結婚する予定だったということです。
婚約者からのメッセージ
「私のスーパーヒーローは任務を終えました。あなたは私の誇りです。でもごめんなさい、私は本当にこの事実を受け止められないです。もう一度あなたの手を握りしめたいです」
■住人「たばこを吸いながら作業」
大勢の被害者を出した原因について、新たに指摘されていることがあります。
消防当局
「上の階からがれきや足場が落下し、建物への侵入が極めて困難でした」
消防の行く手を阻んだ竹の足場。そして住人らは作業員の危険な行動を目にしていました。
マンション住人
「たばこを吸いながら作業をしていました。私はその作業員とけんかをしました。『ちょっとたばこをやめて!とても危険』と言った。あの人は『はい、分かった分かった』と答えた」
同じ修繕会社が工事を請け負っている別のマンションです。再発防止に向けた対策が進む一方、住民からは不安の声も聞かれました。
別のマンションに住む人
「防護ネットを外すと聞いたので心配していない」
「見て下さい。これらの吸い殻は作業員たちが残した吸い殻だと思います。屋上に行く人は作業員しかいない」
屋上に残されたたばこの吸い殻。さらに。
別のマンションに住む人
「すべての工事はちゃんと進まず、だらだらとやっている。(工事の)期日はすでに過ぎている」
火事があったマンションも、修繕は来年3月に完了予定でしたが、その作業は遅れていると住民に通知がありました。
部屋の中から撮影された映像を見ると、窓の外、すぐそばに足場が見えていました。
こうしたなか、香港で汚職を捜査する廉政公署は、マンションの改修工事に関して特別チームを立ち上げ、調査を開始すると発表しました。しかし住人は。
マンションの住人
「誰が捕まっても、弁償がどうなっても、自分たちが一生懸命40年働いて買った家にはかなわないのです。これはお金だけの問題ではないのです」
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