二ホンウナギを含むすべてのウナギに関する国際取引の規制などを議論する国際会議が開かれるなか、ヨーロッパで密漁された「シラスウナギ」がアジアに密輸されている実態をEU(ヨーロッパ連合)機関の幹部が語りました。
フランスやアメリカなど20以上の国や機関が参加するシラスウナギ密輸捜査「オペレーション・レイク」の一環として、パリ近郊では2023年、ウナギ密輸組織のアジトが摘発されました。
EFCA(欧州漁業管理機関)オペレーション支援部長 ビタウタス・ルーカス氏
「『オペレーション・レイク』は2016年に開始された。欧州及び世界でのシラスウナギの違法取引と闘うための、主要な捜査機関の取り組みを統合する作戦だ」
作戦に参加しているEU機関の幹部はANNの取材で、「ヨーロッパウナギ」のアジアへの密輸が横行していると指摘しました。
EFCAオペレーション支援部長 ビタウタス・ルーカス氏
「アジア、特に中国に向けた密輸が確かに存在することを確認している。もちろん『ヨーロッパウナギ』という表示ではなく、別の書類・別の名目で輸入される。ご存じの通り『ヨーロッパウナギ』は(EU外と)輸出入できないので」
オペレーション・レイクでは、9年間で850人以上が逮捕され、約110トンのシラスウナギが押収されました。
ヨーロッパで密漁されたシラスウナギを運び屋がスーツケースに詰め、飛行機でアフリカのセネガルにいったん送り、香港に密輸されるケースも確認されました。
ウズベキスタンで開催中のワシントン条約締約国会議でEUは、「すでに規制されているヨーロッパウナギは、他の種類と見分けが難しく、違法取引されている」として、二ホンウナギを含むすべての種のウナギを規制の対象とするよう求めています。
日本は規制に反対の立場で、「EU内での密漁と密輸の取り締まりを強化するのが先決だ」と主張しています。
採決は27日に行われる予定です。
画像:フランス税関
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