大分市で起きた火災で、火元とみられる住宅から1人の遺体が見つかりました。焼失面積でみると、およそ50年ぶりとなる大規模な火災です。
■1.4キロの離島にも飛び火
19日午前の大分市佐賀関。まだ煙が出ている場所では、消防隊員が放水しています。
18日午後5時40分ごろ起きた大規模火災。いまだ鎮圧にはいたっていません。
自衛隊のヘリで懸命の消火活動が行われていますが、170棟以上が焼け、1.4キロ離れた無人島にも飛び火。19日午後7時時点で111人が避難しています。
火災の原因は不明ですが、火元と見られる住宅からは1人の遺体が見つかりました。この家に住む稲垣清さん(76)と連絡が取れておらず、警察は遺体が稲垣さんの可能性が高いとみています。
火災が広がった要因について、専門家は次のように話しました。
東京大学 廣井悠教授
「強風注意報が出るほどの強風ですよね。この強風が飛び火の拡大と速い延焼速度をもたらしたのでは。それから住宅も含めた建築物の密度。道が極めて狭くて、こうなると消防も中に入れないし放水もできないし」
ストリートビューで見ると、車一台がやっと通れるほどの道幅です。この狭さが消火活動を阻み、大きな火災につながった可能性があります。
今回のような密集市街地における強風下の大規模火災は、2016年に新潟県の糸魚川市で起きています。
消防白書では、建物の焼失面積が3万3000平方メートル以上の火災を「大火」としています。今回は19日午後2時時点で焼失面積およそ4万8900平方メートルに達し、廣井教授によると、地震火災を除き、市街地では酒田の大火(1976年)以来、およそ50年ぶりの規模だということです。
廣井教授
「こういう地域は火災リスクが高いので、総合的に対策を進める必要があると思います」
(「グッド!モーニング」2025年11月20日放送分より)







































